西彼杵半島
長崎県・西彼杵半島の美味しいお取り寄せ5選
九州の北西部に位置する長崎県・西彼杵(にしそのぎ)半島は自然情景豊かで、ゆっくりと時が流れるような場所。気ままにドライブしながら半島をめぐると、海を臨む知られざる絶景スポットはもちろん、思わず深呼吸したくなるようなマイナスイオンたっぷりの里山も点在。今回は、素朴で癒したっぷりなこの地域の特産品の中から、「半島は日本の台所」編集部が自信をもって選んだ5品をご紹介! テレビ長崎アナウンサー・中村葉月さんにその魅力をたっぷりとレポートしてもらいます。
長崎県西彼杵半島はわたしがナビゲートします!
PROFILE
中村葉月さん/テレビ長崎
1997年生まれ。佐賀県佐賀市出身。月曜から水曜まで16:50~のニュース情報番組「マルっと!」のMCを担当し、アナウンサー兼記者として幅広く活躍中。明るく朗らかなアイドルのような雰囲気とは裏腹に、趣味はバイクツーリング。休日は愛車の〝Ninjaちゃん〟で長崎県内各地を巡っているそう。Instagramは @hazuki.nakamura_ktn
発表!西彼杵半島のおすすめ特産品5選
昔ながらの伝統を守りつつ県内外の人々に愛されている名品から、全国各地から通販オーダーが絶えない絶品ケーキまで、西彼杵半島の隠れた名品をセレクト。実際にすべて試食してもらった中村アナウンサーのコメントもぜひ、参考にしてみてくださいね!
長崎和三盆かすてら「琴海の心」/琴海堂
「カステラは原材料が少ないシンプルなお菓子なので、その分量や焼き方で味が大きく変わる繊細な食べ物なんです」と語るのは琴海堂初代会長の山本洋一さん。原料を何度も何度も試行錯誤し、上質な味わいと食感にこだわり抜いた琴海堂のかすてらは、「もうこれ以外はカステラと認めたくない!」と断言する人が続出するほどの美味しさ。
全国菓子大博覧会で受賞歴のある琴海堂のカステラの中でも、最上級のおいしさを追求したのがこちらの「琴海の心」です。徳島県産の極上和三盆糖、佐賀県産の純糯米水飴、長崎県産の太陽卵など、素材を吟味。熟練の職人がひとつひとつ手焼きで作る、数量限定の貴重なカステラなのです。卵の豊かな風味と、舌に吸い付くようなしっとりキメ細かな生地、底にぎっしりと敷かれた大粒のざらめ…ひと口食べるたびに、思わず幸せのため息がもれてしまうほどの逸品です。
「長崎にはさまざまなカステラメーカーがあり、生地の底にザラメ糖が残る〝ザラメ入り派〟か〝ザラメ無し派〟か、時々議論になることも。こちらのカステラは〝ザラメ入り〟の最高峰かも! ふわふわの生地を味わった最後にシャリッとしたザラメの層を食べるのが至福の時です。均一な焼き色、じんわりと優しく口に広がる上品な甘さがあり、丁寧に作られていることは食べればすぐに分かります」(中村さん)
大島トマトジュース/大島とまと農園
“地域と共に”をモットーに企業活動を行ってきた西海市大島町の大島造船所が手掛ける「大島トマト」。糖度8度以上の大島トマトを丸ごと搾った天然ジュースは、リピーター続出中! 食塩不使用、添加物不使用、保存料不使用。甘さと酸味のバランスが良く、旨味がギュッと凝縮された大島トマトの魅力を存分に味わえる、渾身のトマトジュースです。
「大島トマト」は〝ファースト〟という、昭和10年頃から栽培されているポピュラーな大玉品種で、普通に育てるとソフトボールくらい大きくなってしまうそう。適度な水ストレスを与え、化学肥料を使わず独自の有機肥料で栽培し、80~100gほどの小粒サイズのまま完熟させて収穫。糖分・旨み成分・ビタミン・有機酸などが濃縮されているので、甘みも酸味もしっかりとあり、驚くほどコクのある濃厚な味わいが特徴です。トマト好きでなくても、「大島トマトジュース」の味わいは人生観変えてしまうほどの美味しさかも♪
「その大島トマト独特の甘さと酸味、濃厚な旨味を贅沢に味わえました。むしろ甘みは、そのまま食べる以上に感じられるかもしれません! とろっとした舌触りがあり、ゆっくり味わっているととても優雅な気分に浸れます。しかし、甘さがずっと残るわけではなく後味はサッパリ。大島トマトならではの旨味がギュッと詰まった一品です」(中村さん)
手造りごまどうふ/観月
ごま豆腐は、1654年に中国から渡来した日本黄檗宗の開祖である隠元禅師が長崎の地に伝え、日本各地に広がっていったといわれています。そして早々にごま豆腐が伝わった地・長崎市の脇岬町で、ごま豆腐をメインに製造販売しているのが「観月」。
ごま豆腐の材料は、デンプン粉と砂糖とごまとシンプル。特に味の決め手となるごまは、観月独自の方法で焙煎したものをたっぷりと練り込んでいるのだとか。濃厚な風味がクセになる「田舎風ごま豆腐」、金ごまの上品な味わいが楽しめる「金ごま豆腐」、そして蜜やきな粉をかけて甘味のように食したい「抹茶ごま豆腐」。どれも甘みがあるので、冷やしてデザート感覚で食べても、レンジで温めて出来立てのような味わいを楽しんでもいい。
モチモチとして濃密で甘みに癒されるごま豆腐は、「とにかく一度召し上がってみて欲しい」…その一言に尽きます! 柔らかくて、ほどよい歯ごたえもあり、豆腐なのにまるでお餅のような食感は、ひと口、またひと口と止まらなくなるほど。長崎の名品土産としてはもちろん、お取り寄せグルメとして幅広い層から支持されているというのも納得です。
「3つの味を食べ比べできる満足感の高いセット。3つとも、ごまの味が『とにかく濃い』です。〝金ごま豆腐〟は、とりわけゴマの風味を感じられました。そのまま一口いただくと、まずはもっちりプルンとした食感とゴマの香りが楽しめます。ワサビをつけていただくとほのかな甘みが引き立つ感じ。珍しい〝抹茶ごま豆腐〟はまるで和菓子のよう。ごまと抹茶の香りがたまりません。〝田舎風ごま豆腐〟はクセになる少し濃いめの味。お酒のおつまみにも良いかもしれません」(中村さん)
もっちりいも〈平干し・皮付き〉/大地のいのち
「九州産のブランド芋〝紅はるか〟を60日以上寝かせて熟成させ、甘さを極限まで引き上げた干し芋」。そんな触れ込みを聞いただけでも、ひと口食べてみたくてソワソワしてしまうはず! 実際に食してみると…、じっくり熟成させたからこその、もっちりねっとり食感が楽しめ、噛むほどに増す甘みに思わずニンマリ♡
使っている〝紅はるか〟は、豊かな土壌と農薬に頼らない健康な野菜を育てることを大切に自社農場と契約農場で栽培・収穫されたもの。専用の熟成庫であま~く仕上げたさつまいもを、蒸して皮付きのままスライスした「まるごともっちりいも」は、皮ごと食べられるので栄養価が高く、芋本来の風味を味わえる商品。さらに「もっちりいも(平干し)」は半生しっとり食感で、無添加のシンプルな味わいが楽しめます。原料、貯蔵熟成、加工の過程ごとに糖度管理し、最大限に甘みを引き出しているのだとか。そのままおやつ代わりに食べるのはもちろん、芋あん、きんとん、芋ごはんなどにアレンジするのもおすすめ。食べ比べセットで〝もっちり極甘〟な実力をぜひ味わってみて!
「商品名の通り〝もっちり〟とした食感が決め手! 特に驚いたのは柔らかさです。干し芋といえば、硬くてアゴが痛くなり、途中でやめてしまうこともありましたが、こちらは食べやすく、ほど良い甘さがやみつきに。1袋をひとりであっという間に食べ切ってしまいました(笑)。食物繊維もたっぷりとれるヘルシーなおやつなのも嬉しいし、会社のデスクに忍ばせて休憩時間にパクっと手軽に食べられるのも魅力です」(中村さん)
ズコット/お菓子のいわした
イタリアのトスカーナ地方で生まれた、まんまるなドーム状のケーキ「ズコット」は、カトリック教会の聖職者の帽子「ズッケット」がその名の由来といわれています。お菓子のいわしたの「ズコット」は、全国各地のファンからラブコールを受け、オンラインオーダーが絶えない逸品! 見た目のボリューム感とは裏腹に、口どけしっとりふわふわのスフレチーズケーキは、食べた人をほっこりと包んでくれるような優しさにあふれています。
お菓子のいわしたは大正7年創業、長崎県西海市で100年以上愛され続けるお店。15年前に誕生したこちらの名物・ズコットは、ストレス少なく育てられた西海市のブランド卵〝まつもとたまご〟の朝採れ卵、九州産の小麦粉、そして雲仙山麓で搾られる牛乳を厳選して使用。「素材はとことんシンプルですが、機械で大量生産はできず、人の手でしか作れないデリケートさがあるからこそ価値がある」と4代目の岩下武士(むさし)さんは語ります。
ひとつひとつ手作業だからこそ叶うユニークなふるふるの食感と、食べ終わるとまた自然と恋しくなってしまう控えめな甘さ。たびたびお取り寄せして独り占めしたくなる美味しさ、一度ご賞味あれ!
「私は趣味でよくお菓子を作るのですが、これほどにキメ細かいスフレケーキがあるなんて…と、食べるたびに感動してしまいます。味はチーズの風味が爽やかで、かる~い口当たりがクセになる美味しさ。甘さがほどよく、子供からお年寄りまで幅広い方に愛される王道の味です。手土産や贈り物に迷ったときに選びたい、絶対に喜ばれるケーキだと思います」(中村さん)
お菓子のいわしたのズコットが美味しい理由を現地取材しました!→次のページへ
- 佐賀県北松浦半島についてもっと知りたい!
- ・世界に誇る鍋島焼を隅から隅まで堪能 焼き物の聖地・伊万里「大川内山」
- ・どれで飲むか迷っちゃう! お酒が美味しく進む「おつまみベストナイン」
- ・オシャレなカフェ、有名な地酒、キレイになれる漢方茶 伊万里で美味しく食べ歩き
撮影/山本雄生〈人物〉 取材・文/門司紀子