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北松浦半島

ここがイチオシ!
北松浦半島

オシャレなカフェ、有名な地酒、キレイになれる漢方茶

伊万里で美味しく食べ歩き

伊万里は江戸時代から続く焼き物の里ですが、今どきのカフェから地元で人気の蔵元、そして東洋医学を本格的に体験できる施設まで、食べ歩きをするのも楽しい土地でもあるんです。では早速、今話題のカフェからご紹介していきます。

LIB COFFEE IMARI

「LIB COFFEE IMARI」は伊万里川沿いにあった古民家をリノベーションしたオシャレなカフェ。オーナーの森永さんは松浦市出身で横浜にある大学を卒業後、地元半導体メーカーを経て、2016年6月にお店をオープン。店名のLIBはLife is beautifulの略で森永さんのモットーでもあります。

店内は来る人が居心地よく過ごせるようにと、シンプルでモダンなインテリアで統一。半座敷やおむつ替えルームがあったりと、小さな子どもがいる家族連れでも安心して過ごせる工夫がたくさん。コロナ前はカフェでさまざまなイベントが行われていましたが、現在は残念ながらお休み中。ラグビー経験者のオーナーが主催したラグビーW杯観戦イベント(2019年)の時は、20人がキャパのところ、70人近くのお客さんであふれたとか。

お店で出すコーヒーはいろんな人にその味を楽しんでほしいという思いから、飲みやすい豆をブレンドして完全自家焙煎で提供。昔はこだわりが強すぎて通が好むような苦みの強いものもあったとか。コーヒーカップは地元の窯元に焼いてもらった器を使っています。

オーナー・森永さんのこだわりは、ドリンクもフードも地元の食材を使うこと。たとえば、伊万里市波多津町の「波浦の塩」がきいた伊万里の塩クッキー、長崎県松浦で水揚げされたアジを使った松浦アジフライサンド、伊万里牛をたっぷりと挟んだ伊万里牛ローストビーフサンドなど。そして、スイーツのダントツ人気はさがぷりん。こちらも地元でとれた牛乳と卵を使用、器もこのプリンのために焼いてもらった特注品です。

そんな地元の人に愛されているカフェで伊万里の食材と器を楽しめば、旅気分もぐんと高まるはず。天気のいい日には伊万里川を眺めながら表のベンチで寛ぐのもおすすめです。

古伊万里酒造

観光名所を巡ることに加えて、地元ならではお酒をいただくのも旅の醍醐味の一つ。佐賀県伊万里市を代表する蔵元をご紹介いたします。

「古伊万里酒造」の前身・前田家は江戸時代に呉服店を営んでいましたが、1909年(明治42年)に酒蔵に転身。現在は4代目前田くみ子さんが切り盛りする110年以上続く老舗の蔵元です。

代表的なお酒は清酒「古伊万里」。3代目前田健三氏が、江戸時代に伊万里港から積み出された肥前陶磁器”IMARI”が世界中で愛されたように、日本はもちろん世界中で飲んでほしいという思いをこめて「古伊万里」と命名。今では伊万里を代表する日本酒として地元で愛されています。

そして、さらに”前を見て新たな時代を築く”という強い意志のもと作られたのが「古伊万里 前(さき)」。2013年の全米日本酒歓評会にてグランプリ受賞をはじめ、インターナショナルワインチャレンジ(IWC)KURA MASTERなど海外で数々の賞を獲得し、JALのファーストクラスで提供される日本酒に採用された実績も。伊万里を飛び出し世界で認知された「古伊万里 前(さき)」は今や”IMARI”と並ぶほどの存在感を放っています。

そして、伊万里に訪れたら飲んでほしいのが「すみやま」です。伊万里のケーブルテレビと一緒に”地元の棚田を守ろう”という企画が立ち上がり、伊万里限定販売で作られた幻の地酒。さがの華というお米を使い、酸味が効いたすっきりとした味わいで、ぜひ現地でいただきたい逸品です。

四代目前田くみ子さんが、当時流行っていたカップ酒からヒントを得て、有田焼にお酒を入れて販売してみてはどうかというアイデアから生まれたのが「NOMANNE」です。絵柄は牡丹唐草柄、唐蛸草柄、橘柄などの5種類。漫画『酒と恋には酔って然るべき』(秋田書店)でも紹介され話題になり、2021年だけでも6,000本以上も出荷するほどのヒットに。ちなみに「NOMANNE(のまんね)」は伊万里の方言で「のみませんか」「のんでみて」という意味。絵柄が可愛いので、飲んだ後にペン立てや花瓶にしたり、プレゼント用としても喜ばれるとか。

松浦一酒造

続いて、ご紹介するのは創業300年を超える蔵元の「松浦一酒造」。地元を代表する蔵元としても有名なのですが、実はこちらで祭られている「カッパのミイラ」が有名で、観光バスで見学ツアーが組まれるほどなんです。

松浦一酒造の創業は正徳6年(1716年)で、代々の当主には「我が家には何か珍しいものがある」と語り継がれていましたが、それが何なのかはわからずじまい。そうして時が経ち、約50年前に母屋の修繕をしているときに梁の上から黒い箱が。河伯と書かれた箱の中身はなんとも不思議な形のミイラでした。当主が調べたところ、河伯はカッパを意味すること以外は手がかりはありませんでしたが、「これこそ祖先から言い伝えられたものに違いない。そして、このカッパが水のお守り神としてこの蔵を守ってくださる」と神棚を作ってお祭りするようになったそう。

もちろん「カッパのミイラ」だけが松浦一酒造の売りではありません。銘酒「松浦一」は松浦地方で一番の蔵元になりたいという願いを込めてつけた名の通り、全国新酒歓評会、インターナショナルワインチャレンジ、SAKEセレクションなどで数々の受賞歴を誇る地元を代表する日本酒です。

そして松浦一酒造の近年の大ヒット商品が、実は日本酒ではなくて「梅酒」なんです。完熟した伊万里産の南高梅を使った「プリュム(南高梅)」は、普通の梅酒より香りが高く濃厚な味わいで女性客から絶大な人気。一方の「プリュム(古城梅)」は酸味があってスッキリした味わいを楽しめます。もともとは自家用のレシピだったそうですが、発売するやいなや売り切れるその人気ぶりに、2021年は前年の倍の量を漬け込んだとのこと。梅酒好きなら見逃せない逸品です。

くすきの杜

皆さん、「未病」という言葉を知っていますか? “まだ病気になっていないけど健康な状態ではないこと”を未病といいますが、「なんとなく体がだるい」「手足がやたら冷える」「肩こりがひどい」などのプチ不調がまさしくそれ! 漢方医学ではそういった未病にアプローチして、根本から体質を改善し健康な状態を保つことを目的としています。

2021年6月にオープンした「くすきの杜」は、漢方相談や処方、漢方講座、薬膳に関する漢方講座の受講などを行っているので、漢方について知りたいことがあったら、全部ここで解決! そして他にもヨガや太極拳、鍼灸など、あらゆる東洋医学を体験できる施設となっており、さながら漢方のテーマパークです。

くすきの杜の看板越しに見える建物が「回生薬局本店」。こちらに処方せんを送ればドライブスルーで受け取れるというコロナ禍ならではの工夫が。

そして、同じ建物内には健康セレクトショップ「漢方未病薬舗」があり、”自然にも人にもやさしい”をテーマに、自然由来のさまざまな健康食品や天然薬、漢方薬を中心とした医薬品が販売されています。店内は薬膳茶やハーブティーから、薬膳食材のもとになる生薬、そしてお手軽薬膳キットまで揃う充実ぶり! ここでは漢方相談も受け付けているので、じっくりと相談をするなら事前に予約をしたほうがベター。

こちらの一番人気はオリジナルの漢方茶「からだととのえ茶」「こころととのえ茶」。漢方って独特の苦みがあってちょっと苦手…という人こそ試してほしい、美味しい味なんです! 未病を改善するには毎日の積み重ねが大切なので、ノンカフェインにこだわりつつ、いつでも美味しく飲んでほしいという想いで作ったそう。また、薬剤師資格を持った鍼灸師がいる「くすきの杜鍼灸院」もあるので、トータルで健康相談できるのも魅力です。

そして、隣にあるのは化粧品や美容商品の販売とヘッドスパなどのエステサロンが併設されている「麗美堂」というビューティ施設。2階には陰陽五行の要素「木火土金水」がテーマの部屋があり、なかでも、よもぎ蒸しと高圧酸素ボックスが人気だとか。

くすきの杜のもうひとつの魅力は、漢方講座太極拳ヨガの体験、また腸活教室など、美と健康に関するさまざまなイベントが開催されているところ。ホームページ上やSNSなどでチェックして事前予約すれば、観光で訪れても参加できます。また、フラワーアレンジメント教室といったクラスも催されているので気になる方はチェックしてみてください。

くすきの杜のスローガンは「心身日々良好」。人それぞれが自分にあったライフスタイルで、心身ともに心地よく日々を送ることが健康と美につながるということ。漢方だけでなく鍼灸やヨガなど、あらゆる東洋医学を体験できるこの施設を訪れるたびに、心も体もどんどん良い状態に向かっていくはず!


※価格などの情報は取材時のものです。

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