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新感覚スイーツ「瀬戸内花嫁たい焼き」

〝瀬戸内のハワイ〟とも呼ばれ、夏場には海水浴客や釣り人が多く集まる観光スポットとして知られる周防大島。青く澄んだ瀬戸内海と四季によって表情を変える山々は、ドライブをするのが楽しくなる景色です。そんな自然豊かなこの地域から全国に嫁いでいく「瀬戸内花嫁たい焼き」は、2012年に開催された「全国うまいもの博」で2位に輝いたロングセラースイーツ。生まれも育ちも山口県という地元愛溢れる山口放送のアナウンサー・高松綾香さんと、瀬戸内花嫁たい焼きの美味しさの秘密に迫りました。

PROFILE

山崎浩一さん

ちどりグループ代表取締役社長。フレンチシェフとして東京、大阪、広島、ヨーロッパと各地で修行後、地元である周防大島に帰郷。1951年創業の千鳥旅館を起源とする、現在の有限会社ちどり社長に就任した1996年以降は、和食、洋食、スイーツ、パンなどの飲食店を中心に十数店舗を展開し、会社を周防大島屈指の一大グループにまで牽引した。2012年からは周防大島観光協会の会長にも就任し、周防大島を盛り上げるため地元名物グルメの開発にも携わっている。

     

【INDEX】
華やかで可愛らしい 花嫁たい焼き

  ―色とりどりの全6種類
すべてが手作業 心を込めて花嫁支度

  ①まずは生地づくり
  ②クリームを絞る
  ③最後にトッピング
高松アナウンサー、お味はいかがですか?

周防大島から全国へ 花嫁たい焼きに込められた想い

華やかで可愛らしい 花嫁たい焼き

そのビジュアルに一瞬で目を奪われる「瀬戸内花嫁たい焼き」。生クリームを純白の角かくしに、あしらったフルーツをかんざしに見立て、花嫁支度をするように1つ1つ手作業で丁寧に作られています。まるで熨斗をつけたようなおめでたいパッケージは贈り物に最適で、全国からの注文が絶えません。
特徴はふわふわでしっとりとしたワッフル生地に、生クリームやカスタードクリームそして色とりどりの具材をサンドしていること。味は個性豊かな6種類。ぜひ食べ比べて、お気に入りの〝花嫁〟を見つけて下さい。

―色とりどりの全6種類

写真左上から時計まわりに「みかん」「アンシャンティ」「ベルギーチョコ」「洋梨ベリー」「フルーツミックス」「栗抹茶」

【みかん】
濃厚で、甘さと酸味のバランスが抜群な、周防大島のブランド「大島みかん」をトッピング。果汁たっぷりのみかんは、生クリームやカスタードクリームなどに負けない存在感があります。

【アンシャンティ】
あんこと生クリームがぎっしり!アンシャンティという名前は「餡」と「シャンティ」(泡立てたクリーム:仏語)が合わさっていること。そしてフランス語の「アンシャンテ」(はじめまして)という挨拶が由来。

【ベルギーチョコ】
チョコレートの一流ブランドが数多く存在するベルギー。ちどりグループ山崎社長が現地を旅行した際、ベルギーチョコに惚れ込みこの商品を開発。甘すぎない配合で、コクと苦味、ミルク感を調和させた味わいです。

【洋梨ベリー】
ザクロの果汁で作ったグレナデンシロップに漬けた洋梨は、芳醇な香りとみずみずしい果実感を楽しめます。いちごピューレを混ぜたピンク色のホイップクリームは、爽やかな酸味と自然な甘みが特徴です。

【フルーツミックス】
大島みかん、ブルーベリー、パイナップル、キウイ、洋梨のフルーツ5種を盛り合わせた贅沢な一品! なかには、カスタードクリームと共に、すっきりとした酸味のミックスベリーソースが入っています。

【栗抹茶】
抹茶好きにはたまらない! 女性に喜ばれる味を目指して作られた商品で、抹茶本来の自然な渋みを生かしたクリームと大きな栗の乗った“大人味”に仕上げられています。

すべてが手作業 心を込めて花嫁支度

「瀬戸内花嫁たい焼きは、機械任せでは作れない手間のかかる商品なんですよ。」そう教えてくれたのは、この商品を開発した社長の山崎浩一さん。山口放送アナウンサーの高松綾香さんとちどりグループ本社工場に伺うと、静かに“花嫁支度”は進められていました。この商品の製造に関わるスタッフは6名。すべて手作業ながら、一日で500個もの数を作ってしまうそう!
瀬戸内花嫁たい焼きには、フレンチシェフ出身の山崎社長の「たい焼きならではの温かみと懐かしさを残しつつ、若い人たちに響くキャッチーな“洋風たい焼き”を作りたい」という想いとアイデアが詰まっています。

①まずは生地づくり

通常のたい焼きとの最大の違いは〝生地〟。ベーシックなたい焼きの皮がパリッとしているのに対し、瀬戸内花嫁たい焼きの生地はスポンジケーキのようにふわふわ。企業秘密であるとろみの強い生地のタネは、ケーキのスポンジの製造法のように、しっかり卵をかき混ぜた中に粉を加えて作っているそう。
生地のタネを鉄板に流し込むと、すぐさま焼き場中に熱気がひろがりました!

山崎さん:夏場の作業は本当に大変ですね。瀬戸内花嫁たい焼きは、2枚の生地でクリームや具材を挟んで1つの商品になります。つまり1日に500個と作るということは、生地を1,000枚焼かないといけません。1日中、付きっきりです。

高松さん:想像するだけで頭が下がります。。ホットケーキのようにプツプツと泡が立って、少し膨らんできましたね。

鉄板は重ね合わせず、蓋をして蒸し焼きに

山崎さん:まだ完成じゃないですよ。これから4分蒸し焼きにしていきます。じっくり蒸すこともふんわりとした生地に仕上げる秘訣です。

高松さん:一般的なたい焼きですと、あんこを乗せて、ふたつの生地をサンドして合体させる段階ですよね?

山崎さん:そうですね。生地を焼く工程と、具材を挟む工程が分かれているのもこの商品ならではです。生クリームを熱々の生地に挟むわけにはいきませんからね(笑)。一般的なたい焼きは2枚の生地を重ね合わせて焼き上げますが、こちらは1枚ずつなのでとても手間がかかるんです。蒸しあがったようなので、蓋を開けてみましょうか。

高松さん:うわ〜、蓋を開けた瞬間に部屋中に、蒸しケーキのような甘い香りが広がりました!すでに美味しそうです(笑)。

山崎さん:焼きたての生地も美味しいですよ。型から外して余熱を取ったら、作業台に運びます。

②クリームを絞る

カスタードと生クリームを混ぜクリームを絞っていきます

ふわふわの生地に挟むベースは、カスタードと生クリームを合わせた特製クリーム。6種類の瀬戸内花嫁たい焼きすべてに使われており、個性豊かな素材とも相性抜群!【フルーツミックス】には、この特製クリームにミックスベリーソース(いちご、ブルーベリー、ラズベリー)も隠し味で加えられています。
この日は地元・大島の食材を使った【みかん】と、山崎さんおすすめの【フルーツミックス】の製造工程を見学させていただきました。

山崎さん:たい焼きの生地を作業台に並べたら、手作業でクリームをのせていきます。主役はフルーツなどの具材なので、クリームは甘さ控えめ。主張しすぎず、さっぱりとした味わいにしています。

高松さん:ものすごいスピードでクリームを絞っていきますね!それに従業員さん同士の連携にもまったく無駄がありません。この職人技は、機械の速さにも負けないんじゃないでしょうか。

山崎さん:クリームを絞る人、フルーツミックスの場合はミックスベリーのジャムをのせる人と、分業化して効率を上げています。絞り終えたら、もう片面の生地をのせて土台の完成です。たい焼きを“舟”にセットし、トッピングの準備をします。

高松さん:上から見ると、ちょっとだけ、魚の開きのようにも見えます(笑)。可愛いですね。

③最後にトッピング

ホイップクリームにみかん、ピスタチオをのせて「みかん」の完成

先に絞った特製クリームの上に、さらに生クリームと具材をのせてトッピングしていきます。このとき【栗抹茶】には抹茶の生クリームを、【ベルギーチョコ】にはチョコレートの生クリームをそれぞれ使用し、個性を際立たせていきます。【みかん】は、シロップ漬けした地元の名物「大島みかん」をのせたら、艶出しのゼリーを塗り、みかんのへたに見立てたピスタチオの実を振りかけて完成!
あとは冷凍庫のなかで、全国のお客様の元へ“嫁入りする日”を待ちます。

山崎さん:【フルーツミックス】のポイントは、果物が盛り沢山なところです。現在はみかん、ブルーベリー、パイナップル、キウイ、ザクロのシロップで煮詰めた洋梨という5種類をトッピングしています。

高松さん:色とりどりのフルーツが乗っていて、ケーキを食べているような感覚に近いかもしれませんね。

山崎さん:「ショートケーキを食べたような気分になる!」というお言葉をいただいたこともあります。本当はいちごをのせたいんですけど、冷凍すると見た目も味も落ちてしまうので、泣く泣く諦めました(笑)。

高松さん:冷凍、解凍をしても美味しく食べられるフルーツ選びというのも、瀬戸内花嫁たい焼きが全国から注文が絶えない理由なんですね。

その作業の素早さに高松さんも釘付けでした

高松アナウンサー、お味はいかがですか?

「どれも美味しそうで迷ってしまいますね」と高松さん

瀬戸内の青い海を見渡しながら、愛情いっぱいに作られた瀬戸内花嫁たい焼きを高松アナウンサーが試食。テーブルに並んだ瀬戸内花嫁たい焼きを前に「袋から出しただけなのに、甘くて良い匂いが香ってきました」と、期待感は高まるばかりです。

「フルーツ系、和の食材、洋風のチョコレートなど、6種類揃うとそれぞれ魅力的でどれをいただこうか悩みますね」と、高松さん。迷いに迷いながら「周防大島ならではの食材といえばやっぱりコレ!」ということで【みかん】をいただくことに。

たっぷりのクリームが溢れ出してしまいそう!

「まず、生地の柔らかさに驚きましたなのに、クリームはそれに勝るふわふわ感です! 生地も厚めでボリューミーに見えるのですが、生地もクリームもふっくらしているから重くない。大島みかんの甘みと酸味がアクセントになっていて、最後まで楽しく食べられます。見た目でも味でも幸せを感じられるスイーツですね!」(高松さん)

周防大島から全国へ 花嫁たい焼きに込められた想い

瀬戸内花嫁たい焼きが誕生したのは2009年のこと。旅館や多数の飲食店を展開するちどりグループの社長・山崎さんは、メディアでも活躍するフレンチシェフでした。「今までにないまったく新しいたい焼きを」と構想期間1年をかけて作られたのが、和と洋を融合させたこのたい焼き。高松アナウンサーが、瀬戸内花嫁たい焼きに込められた願いについてお聞きしました。

高松さん:瀬戸内花嫁たい焼きを食べると、たい焼きの常識が覆されますね!

山崎さん:私は「懐かしい食べ物を自分ならどうブラッシュアップして売り出すか」というのを考えるのが好きなんです。過去にフレンチ以外にも、パティスリーとベーカリーでも働いていたことがありまして、今までの経験を活かすならどんなたい焼きがいいかと考えたところ、ワッフル生地にたどり着きました。

高松さん:個性豊かなトッピングはどのように決めていったのですか?

山崎さん:瀬戸内海の名前を冠した商品なので、せっかくなら地元の食材をと考え、当初は周防大島のみかん、広島の枇杷、岡山の桃やぶどうなど瀬戸内のフルーツを使っていました。その後、徐々に人気が出て全国からのギフト需要で冷凍発送が必要になったため、解凍しても美味しいスイーツになると確信を持てた現在の6種類になりました。冷凍発送はフルーツの品質を保つのが難しいので試行錯誤を繰り返しましたが、【みかん】と【フルーツミックス】については、地元の果物を活かすことができて幸いでした。

高松さん:たい焼きを花嫁に見立てようというアイデアはどこから生まれたのか教えていただけますか?

山崎さん:もともと瀬戸内花嫁たい焼きは、広島、岡山など、瀬戸内海近隣にある他県のお店で販売を始めた商品だったんです。周防大島も含めて、それらを繋ぐものを考えたときに、小柳ルミ子さんのご当地ソング『瀬戸の花嫁』が思い浮かびました。それで、花嫁をテーマにたい焼きを作ったら、覚えてもらいやすいんじゃないかと。

高松さん:なるほど。鯛と海のイメージも結びつきやすいですし、ぴったりなモチーフだったわけですね。大切に手作りされて送り出させるというストーリー性も重なって、素敵なネーミングだと思います。

周防大島観光協会の会長も務める山崎さん

山崎さん:瀬戸内の名前がつけられた商品が全国に届けられることで、まずは瀬戸内海の地域に興味を持ってもらって、その流れで周防大島も注目してもらえたら嬉しいなと考えています。

高松さん:町おこしのことも考えていらっしゃるところが、周防大島観光協会の会長をされている山崎さんならではですね。今後は、この商品をどのように広めていきたいとお考えですか?

山崎さん:まずは、山口放送さんのようなメディアにたくさん取り上げていただくのが効果的かと思いますが(笑)。それはさておき、関東圏への進出に力を入れています。2022年には期間限定で東京に店舗を初出店しました。今後も東京の催事チームの力をお借りしつつ、このような機会を増やしていきたいと思います。また、山梨県の企業とコラボして、ブドウを使った花嫁たい焼きの商品化にリベンジできたので、成し遂げられなかった「オール瀬戸内産」の商品をいつか作れたらとも思っています。

山崎さんの軽妙なトークに高松さんには笑みが

高松さん:関東の方が、ECサイト以外で商品を手に取れるようになるのは嬉しいお話ですね。お話を伺っていると山崎さんがものすごくエネルギッシュな方だということが伝わってきたのですが、最後に、山崎さんを突き動かす原動力について教えていただけますか?

山崎さん:周防大島は、2030年には島民人口が1万人を割り込むのではないかと言われています。私は自他ともに認める周防大島好きの“島バカ”なものですから、自分の育ったこの地域をどうにか食で盛り上げたい。自社商品を通して、全国のみなさんに周防大島をアピールできたなら、状況を少しでも改善できるかもしれません。観光ハブとしての役割をちどりグループが担えるようになることが、地域企業としては大切なんじゃないかなと考えています。瀬戸内花嫁たい焼きが、周防大島と全国とを繋ぐ架け橋となればと願っています。

周防大島と全国とを繋ぐ架け橋に

「瀬戸内花嫁たい焼き」¥4,500(税込)
全6種(フルーツミックス、みかん、洋梨ベリー、栗抹茶、アンシャンティ、ベルギーチョコ)

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▼商品のお問合せ先 
瀬戸内花嫁たい焼き 大島店
山口県大島郡周防大島町土居1094-1 TEL0820-73-1511
※営業時間・定休日の詳細はお問合せください

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※価格などの情報は取材時のものです。

撮影/吉澤健太 取材・文/小石原悠介  

「瀬戸内花嫁たい焼き」を、2名様にプレゼント!
下記応募要項をご覧いただき、ふるってご応募ください。
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