熊本県

宇土天草半島

ここがイチオシ!
宇土天草半島

天草という恵み豊かな環境が生み出す美味しいしょうがと絶景

「LIFE FOODS DEPARTMENT」で扱う商品づくりの原点は、安心、安全で美味しいしょうがの生産にあります。しょうがの植え付けは、霜の季節が終わった3月下旬からゴールデンウイークにかけて。収穫は秋。9月に新しょうがを少量、収穫して販売しますが、多くは「発酵生姜」などの加工用になるため、しょうがの根(食べる部分)に硬く締まりが出てくる10~11月を待って収穫します。無農薬栽培は土づくりが命天草の海産廃棄物や米糠などで作る有機肥料で健康な土壌を作ります。収穫後は、土壌診断を行い、データで状態を確かめるのも大事な仕事だと、櫻井さんはおっしゃいます。

櫻井さんたちのしょうが畑は、「LIFE FOODS DEPARTMENT」から車で10分ほどの場所にあります。取材が行われた8月は、しょうが農家にとっては農繁期。お忙しい中、時間を頂き、櫻井さんの畑を訪ねて神原さんと話を伺いました。

神原さん:しょうがの畑ってこんなにきれいなんですね。

櫻井理絵さん:ありがとうございます。

神原さん:8月の今はどんな作業があるのですか?

理絵さん:無農薬栽培はとにかく草取りに追われます。今が春の植え付けから3回目の草取りになります。温暖な天草では8月に収穫する早期米という米があるのですが、収穫後は、米のもみがらを蒔いて土に栄養を与えます。しょうがが日に焼けないよう、土よせしたりと、やることは山ほどあります。

神原さん:そんなお忙しい時に、ありがとうございます。おいしいしょうが作りにとって、畑では何が大事なのですか?

櫻井俊也さん:土壌をしっとりとした状態に保つことです。土が湿っていると、草抜きがしやすい。そのためには草を抜きすぎないことも大事。雑草には保水効果や地盤補強の効果もありますから。

神原さん:抜きすぎないように、抜く。難しいですね。

俊也さん:今ぐらいの状態まで成長すると、ようやくしょうがの力が雑草に勝つようになる。すると、土壌のためにある程度、草を残すということができるようになるんです。

神原さん:それもしょうがの成長を目で見て判断するんですよね。本当に大変なことです。

理絵さん:私たちは「愛情密度」って言っています。結局、畑にどれだけ長くいられるかが大事。長くいればいるほど、一株ずつ細かく見ることができ、小さな変化にも早く気付けるので。

俊也さん:しょうがもほかの作物もしかりで、化学肥料をまけば早く、大きく育ち、収量が増え、農家の収入も増える。考え方は人それぞれですが、体に入れるものは安全であるべきだと思いますし、この美しい環境もできる限り守りたい。だから手間がかかってもこのやり方でやっています。

神原さん:本当に頭が下がります。これから「発酵生姜」を食べるたびに、この光景を思い出すと思います。

リピート率の高いロングセラー「発酵生姜」

収穫したしょうがは、近隣地区の流れる逆瀬川沿いにある貯蔵庫で、加工までの間貯蔵されます。しょうがは寒さにも暑さにも弱く、湿度に敏感な作物なので、貯蔵管理も大事な仕事とおっしゃいます。櫻井さんたちが借りているのは、かつてサツマイモに使われていた貯蔵庫。天草はさつまいもの生産量、消費量ともに多く、さつまいもを原料にしたこっぱもちは、天草育ちの神原さんももちろん馴染みのある郷土菓子。地域の農業施設を受け継いで、天草の食と農を全国に発信し、未来につなげるしょうがの保管に役立てているというわけです。しょうがの一部は、翌年の種取り用のしょうがになり、また畑に返り、新たな命を芽吹かせます。

こちらも人気の「玄米クラッカー」。クラッカー代わりや、スープの浮き身にも

「他の地方の例にもれず、天草も労働人口の流出と高齢化で、農業の担い手が減り、耕作放棄地が増えています。一度荒れ地になると、再び農地にするのはとても困難です。自分たちにできることは小さなことだけれど、天草の農地を守り、実り豊かな天草の自然を、子供たちの代まで残せるようがんばっていきたいです」(櫻井理絵さん)

天草に来たら、ぜひとも訪れたい観光スポット4選

島でつながった街・天草

熊本県の大矢野島と天草上島に浮かぶ20の島々からなる天草松島。宮城県の松島、長崎県の九十九島と並んで「日本三大松島」と呼ばれ、景勝地として親しまれています。展望台にのぼると、宇土半島から天草諸島を結ぶ天草五橋が連なる絶景を楽しめるのです。一帯は、雲仙天草国立公園内に位置し、美しい砂浜と松樹林から成る景観を集めた日本の白砂青松100選にも選ばれています。海が黄金色に染まる夕景も、絶景。

  • 天草松島展望台
    熊本県上天草市松島町合津5986

御輿来(おこしき)海岸

干潮時に現れるのは、風と波で三日月形が描かれた美しい砂浜。自然のつくりだす造形美は、ため息ものです。干満の差が激しい有明海のなかでも、ひときわ美しいとされる干潟。夕暮れどきはオレンジ色やピンク、パープルに、満月の夜は黄金色にと、折々の表情を見せ、写真愛好家たちの撮影スポットとしても有名。干潮と日没が重なる絶景日を狙い、全国からカメラマンが集まります。日本の渚100選、日本の有景100選にも選ばれています。

  • 御輿来海岸
    熊本県宇土市下網田町 

亀島などの島々

鬼池港近く、若宮海水浴場から300メートル離れた沖合に浮かぶ亀島。潮が引くと歩いて渡ることができる、国内でも珍しい無人島です。島内にキャンプ場がありますが、電気、水道などはありません。天草には亀島のほかにも黒島、産島などの無人島があり、さまざまなアクティビティが楽しめるのです。

  • 亀島
    熊本県天草市五和町御領(若宮海水浴場)

キリスト教ゆかりの天草四郎像は数カ所に設置されています

江戸時代のキリシタンで島原の乱を指揮した天草四郎。天草市内の「四郎像」巡りもひとつの楽しみ。

少し足を延ばせば……世界遺産にも巡り合えます

世界遺産 天草の﨑津集落

ユネスコの世界遺産に認定されている「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」。天草南部の﨑津集落は、キリスト教の潜伏期から復活期の足跡が多く残り、構成資産のひとつに数えられています。1888年、禁教が解かれて15年目に建てられた﨑津教会は、そのシンボルともいえる場所。半角湾の脇に立つことから「海の協会」とも呼ばれています。現在の建物は、1934年に建てられたもので、重厚なゴシック様式に畳敷きの内装の非常に珍しく、常に多くの見学客が訪れています。

  • 崎津教会
    熊本県天草市河浦町崎津539
    TEL:0969-78-6000(﨑津ガイダンスセンター)

プレゼントキャンペーン開催中!

「発酵生姜ペースト&酵素シロップ(レモネード)のセット」を合計3名様にプレゼント。下記応募要項をご覧いただき、ふるってご応募ください。

応募要項はこちら

※価格などの情報は取材時のものです。

撮影/吉澤健太 取材・文/佐々木ケイ

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“天草のしょうが”を使ったペースト&シロップ

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【半島コロッケ第二弾】 熊本県宇土天草半島の〝味しみひじきコロッケ〟は貴重な「天然ひじき」と旨味たっぷりのだしが決め手!

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