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大隅半島

ここがイチオシ!
大隅半島

kiitosの「チョコレート」

大隅半島の中央部にある鹿屋市は、年間気温17.6℃と温暖な気候に恵まれた地域。あらゆる食産業が盛んで、芋焼酎や黒豚、養殖カンパチなど、美味しいお酒とグルメを楽しみにこの地を訪れる観光客は少なくありません。そんな日本有数の食が豊かな半島で、“メイド・イン・鹿児島”のチョコレートを発信するのが海辺の小学校に工房を持つ「kiitos」です。鹿児島だからこそ作れるチョコレートとは一体どんなものなのか。大隅半島の垂水市出身、MBC南日本放送の美坂理恵アナウンサーと、そこに込められた想いに迫りました。

大山真司さん

PROFILE

大山真司さん

メイド・イン・鹿児島のチョコレートブランド「kiitos」代表。2011年に障がい者の就労支援をするNPO法人「Lanka」を設立し、所属メンバーたちの仕事の場、創造の場、表現を発信する場を作るために尽力している。また、地域資源を活かし、“リノベーションまちづくり”を目指す株式会社大隅家守舎の取締役。地域創世事業をおこなう株式会社カタスッデの取締役も務めている。

【INDEX】
●40gの桜島、それはカカオ豆から作られる鹿児島生まれのチョコレート
  ―現在のレギュラー商品は7種
●ビーン・トゥ・バー? kiitosのチョコレートができるまで
  ―まずはカカオ豆の処理 ①選別 ②焙煎 ③粉砕
  ―チョコレート作りの調理へ ④攪拌 ⑤調温 ⑥成形
●美坂アナウンサー kiitosのチョコレートを初体験
  ―最後の調理工程・成形にチャレンジです
  ―チョコレートをいただきます!
【kiitosは、話題の泊まれる学校「ユクサおおすみ海の学校」内にあります】

40gの桜島、それはカカオ豆から作られる鹿児島生まれのチョコレート

ポップで独創的な包装紙に包まれた「kiitos」のチョコレートは、板チョコには珍しい台形型。小さな三角形を15ピース組み合わせた40gのチョコレートで、鹿児島のシンボル・桜島が作り上げられています。世界5カ国6地域から取り寄せたこだわりのカカオ豆に、砂糖のみを加えて丁寧に作られるチョコレートは、どれも個性豊かな風味と味わい。今まで食べたチョコレートの概念を覆す、驚きの美味しさに出会えます。

―現在のレギュラー商品は7種

個性豊かなシングルオリジンチョコレート
個性豊かなシングルオリジンチョコレート

1つのカカオ豆から、滑らかなスムースタイプと、サクッとした歯ごたえのクランチタイプという2種類の食感のチョコレートを作っています(コーヒーのみ、スムースタイプの1種類)。

【Ghana:ガーナ】(下段左)
黒い包装のガーナは、初めてビーン・トゥ・バーチョコレートを食べる人にも馴染みやすい日本人好みのフレーバー。ドライフルーツのような香りと力強いナッツのような香ばしさを感じられる味わいになっています。

【Trinidad and Tobago Ortinola:トリニダード・トバゴ】(下段右)
黄色の包装のトリニダード・トバゴは、牛乳を加えたようなミルキーな香りが特徴です。「牛乳アレルギーを持っている方にも『ミルクチョコが食べられたようで嬉しい』というお声をいただいています」(大山さん)

【Republic of Costarica:コスタリカ】(下段中左)
“地球上で最後の楽園”と言われているコスタリカは、カラフルな包装に包まれたフルーティなチョコレート。レモンのように爽やかな風味が広がり、バナナ、黒糖のようなふくよかな甘みが続きます。

【Vietnam Baria Vung Tau:ベトナム バリアブンタウ】(上段左)
白い包装のベトナムは、独特の発酵技術によって生み出される干し柿のようなとろみ、ベリー系の酸味、ブラックペッパーなどのスパイス感が味わえる商品です。

【Peru Gran Chililique:ペルー グランチリリケ】(上段右)
格子のような柄が描かれた白いパッケージのペルーは、希少なホワイトカカオ・グランチリリケが原料。シトラスのような柑橘系の酸味とフルーツの甘酸っぱさが特徴で、洋酒に合うチョコレートになっています。

【Peru Gran Yapatera Blanco:ペルー  ヤパテラブランコ】(上段中)
赤い包装のペルー・ヤパテラブランコは、ホワイトカカオとブラジルのアマゾン地域で採れたカカオを掛け合わせたハイブリッドな豆を使用。フルーティで甘酸っぱいフレーバーは、バナナや青リンゴを思わせます。紅茶のような爽やかな余韻も特徴です。

【COFFEE CHOCOLATE:コーヒー】(下段中右)
白い包装に茶色のラインが入ったパッケージのコーヒーは、福岡県久留米市にある「COFFEE COUNTY」のコーヒー豆を使用して作ったチョコレート。コーヒーとカカオのダブルの酸味と苦味、風味を一度に味わえる、コーヒー好きにはたまらない一枚になっています。

ビーン・トゥ・バー? kiitosのチョコレートができるまで

数年前からチョコレートの新たなトレンドとなっているビーン・トゥ・バー。「豆(Bean)からチョコレートへ(To Bar)」の意味で、カカオ豆から一枚のチョコレートになるまでのすべての工程を、ひとつの製造所でおこなうことを指します。豆の産地以外にも、作り手の技術力や志向によって唯一無二の商品ができるところもビーン・トゥ・バーならではの面白さ。それぞれの工程について、代表の大山真司さんに解説いただきました。

―まずはカカオ豆の処理 ①選別 ②焙煎 ③粉砕

カカオ豆の処理
カカオ豆の大きさは2センチほど

カカオ豆からチョコレートを製造するまでには、いくつもの工程が必要になります。中でも味わいの鍵となるのが、①選別 ②焙煎 ③粉砕の下処理作業。

まずは、①選別から見学させていただきました。
カカオは国によって、品種だけでなく発酵方法も違います。例えば、ガーナは国がカカオの輸出に力を入れているため、他国と比べると設備が整った環境で豆の加工をおこなっています。対してベトナムは、アジアでも有名なカカオ豆の産地なのですが、原始的で独特な発酵方法をとっています。一定のレベルを満たした豆を取り寄せているとは言え、地域によって状態はさまざま。形が悪かったり、虫食いがあったりするものがあるので、選別でそれを1つ1つ取り除いていきます」。(大山さん)

選別した豆は次に、②焙煎にかけられます。
「焙煎の工程で、丁寧に選別したことが生きてきます。カカオ豆をロースターでじっくり焼き上げていくのですが、豆の形が悪かったり、欠けてしまっていると火の通りが均一になりません。これが味を左右します。どれだけ火を入れるかで、酸味や苦味など味に違いが出るので、それぞれの豆の最適な焼き時間を研究しました」(大山さん)

焙煎を終えた豆を機械で、③粉砕します。これで下処理は完了! と思いきや、まだ終わりません。粉砕され細かくなった豆をトレイに広げ、ここからもう一度ピックアップの作業をおこなうのです。
「ここでピックアップするのは、粉砕を終えた後に出てくる細かい皮や殻。ピンセットで細かいゴミを取り除く作業を2〜3回繰り返します。最後まで手間暇かけることが美味しいチョコレートを作る秘訣なんです」(大山さん)

こうして、やっとチョコレートの原料・カカオニブが完成。調理工程に進みます。

―チョコレート作りの調理へ ④攪拌 ⑤調温 ⑥成形

カカオ別に個梱包されたカカオニブ
カカオ別に個梱包されたカカオニブが調理場へと運ばれます

原料のカカオニブをチョコレートに変えていく工程が、④攪拌(コンチング) ⑤調温(テンパリング) ⑥成形です。

④攪拌(コンチング)は、カカオニブと砂糖を混ぜて細かく練り上げていく作業。kiitosのチョコレートはスムースタイプとクランチタイプがありますが、この作業にかける時間に違いがあります。
「コンチングする時間や砂糖の量は、豆の種類によって変えていますが、目安で言うとスムースは24時間撹拌器を回しっぱなしにして、カカオの粒子を細かく滑らかに。それに対してクランチは1時間30分ほどで仕上げて、ザクザクとした食感を残すようにしています。これまで砂糖は、きび砂糖を使っていましたが、鹿児島県喜界島産の黒糖に順次切り替えを進めています」(大山さん)

攪拌し終えたペーストは、ボウルに移され⑤調温(テンパリング)へ。テンパリングマシーンという機械に入れて、全体の温度を均一に下げていくのです。テンパリングの目的は、チョコレートの中に結晶を作ること。これが完成品のツヤと口どけを決めるため、いわばチョコレート作りの要の工程です。
「テンパリングの温度は27.4℃が目安。こちらも試行錯誤を重ねて導き出した数値です。丁寧に下ごしらえをしても、この工程が決まらないと型に入れた後うまく固まらなかったり、チョコレートの表面に白い模様が浮き出てしまいます」(大山さん)

そして、⑥成形へ。桜島をかたどったシリコン型にチョコレートを流し込んでいきます。
「成形のポイントは、隅々まで流し込むことと、気泡を残さないことです。そのために、木の板に乗せたシリコン型をトントンと机にぶつけて空気を抜いていきます。ちょっと荒っぽく見えるかもしれませんが、これがいちばん綺麗になるんですよ(笑)」(大山さん)

流し込みが完了したら、冷凍庫で冷やし固めます。型から抜き出し、最後に鮮やかなパッケージで包装したらkiitosチョコレートの完成です。

美坂アナウンサー kiitosのチョコレートを初体験

kiitosでは、多くの方にカカオ豆と砂糖だけでチョコレートを作る感動を知ってもらうため、要望に応じてワークショップを開催することも(要事前相談)。「せっかく工房に訪れていただいたのですから、美坂さんもチョコレートを作ってみませんか?」という大山さんのお誘いで、成形作業に挑戦させていただくことに!

―最後の調理工程・成形にチャレンジです

一児の母であり、家庭ではお菓子作りにも挑戦するという美坂さん。「ただ、手先の器用さはちょっと…」と自信なさげです。手ほどきしてくださったのは、大山さんの奥様でkiitosスタッフの愛子さん。

愛子さん:今回ご用意したのは、ガーナのチョコレートです。まずは、テンパリングしたチョコレートをシリコンの型に移していきましょう。40グラムを流し込むのは意外と難しいかもしれません。

美坂さん:おたまで移すだけなのに緊張で手が震えますね(笑)。自分でやってみるとシリコンの型が意外に小さく感じます。

愛子さん:いい感じです。隅々までチョコレートが行き渡るように型を傾けてください。

美坂さん:40グラムって結構な量があるんですね。気をつけないと傾けた途端に溢れてしまいそうです!

愛子さん:次は気泡を抜いていきますよ。チョコレートは粘りがあるので、空気が抜けにくいんです。そのまま固めてしまうと、プツッと穴が空いた商品ができてしまうので、この工程が欠かせません。

美坂さん:先ほど、机にぶつけると仰っていましたが…(笑)。

愛子さん:シリコン型の台にしている木の板を、机にトントンとキレよく叩いていただければ大丈夫です。

美坂さん:溢れてしまいそうで、恐る恐るになってしまいますね。

愛子さん:上手ですよ!空気が抜けたようなので、冷凍庫に入れて固めていきます。

「上手くできていますように」と願いを込めて、チョコレートを冷凍庫に入れた美坂さん。そして、出来上がりの時間がやってきました。

愛子さん:しっかり固まりましたね。チョコレートを型から外していきましょうか。

美坂さん:ドキドキしますね。私のチョコレートの出来はいかがですか?

愛子さん:綺麗にできましたね。気泡も入ってなくて、100点の出来だと思いますよ!

美坂アナウンサー kiitosのチョコレートを初体験
綺麗な桜島が完成しました!

―チョコレートをいただきます!

自身で仕上げたチョコレートを試食させていただくことに。
「普段からチョコレートを口にすることは多いのですが、カカオ豆の下処理から手作業のチョコレートは全然味が違いますね。まず、口に入れた瞬間の香りがとても良い!お味は甘みや苦味だけでなく、酸味があったりナッツのような香ばしさを感じたり、一言では表せない複雑さがあります。これがカカオ豆とお砂糖だけの味だなんて信じられません。一気に食べるのはもったいない。一欠片ずつ、ゆっくりいただきたくなるチョコレートですね」(美坂さん)

カカオコーラ
店頭で人気のドリンク「カカオコーラ」もいただきました

カカオニブを加えたオリジナルのクラフトコーラ「カカオコーラ」もkiitosの人気商品。減農薬栽培のグリーンレモンに辺塚だいだい、びわの葉や花岡胡椒などのさまざまなスパイスに、kiitosがこだわって焙煎したカカオニブを加えることで、華やかな香りが漂うクラフトコーラに仕上がりました。

「『カカオとコーラって合うのかな?』と思っていたのですが、相性抜群ですね。カカオのコクと香ばしさの後に、シナモンや生姜、胡椒などのスパイスの存在感をしっかり感じるのですが、グリーンレモンや辺塚だいだいなどの柑橘の酸味が上手く合わさっていて、クセなくスッキリといただけます。今日のように日差しが強い日には、ますます美味しく感じるドリンクだと思いました」(美坂さん)

kiitos 「チョコレート」

kiitos 「チョコレート」各種
¥1,080~1,340(税込) 購入はこちら

▼商品のお問合わせ先
kiitos
鹿児島県鹿屋市天神町3629-1 ユクサおおすみ海の学校1階内  TEL0994-45-5731(NPO法人Lanka)
■公式Instagram(@kiitos.cacao

【kiitosは、話題の泊まれる学校「ユクサおおすみ海の学校」内にあります】

kiitosが店舗を構える「ユクサおおすみ海の学校」は、“日本一海に近い小学校”と言われた鹿屋市立菅原小学校(2013年閉校)をリノベーションした施設。なんと、改装された教室や職員室、校長室での珍しい宿泊体験ができ、学校ならではの下駄箱や黒板、流し台など、懐かしいアイテムの数々が子供時代の記憶を呼び起こしてくれます。また、桜島や薩摩半島の南端にある開聞岳など、とびっきりのオーシャンビューを望める絶景スポットでもあり、マリンスポーツ体験やスポーツ自転車のレンタル、BBQを楽しめるお店も併設されています。

次のページへ⇒kiitosのチョコレート誕生までの道のりと、そこに込められた優しい想いとは?

 
※価格などの情報は取材時のものです。

撮影/吉澤健太<ロケ>、相沢琢磨<スタジオ> 取材・文/小石原悠介

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