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絆屋を生んだ杵築は歴史の香り漂う城下町

昔ながらの街並みを残し、今も杵築城を中心に観光地が点在する大分県杵築市。そんな環境で生まれた絆屋のりゅうきゅうには、伝統を大切にしながら新しさを取り入れていく姿勢が反映されているのかもしれません。

中野社長おすすめ! りゅうきゅうの楽しみ方いろいろ

りゅうきゅうの製造現場を見学し「絆屋」社長の中野晃一さんの熱い想いと、スタッフのみなさんの丁寧な仕事ぶりに感銘を受けた、JALふるさと応援隊・大分県担当の山形さん。完成したばかりのぶりのりゅうきゅうを、中野さんおすすめの食べ方でいただきました。

りゅうきゅうを乗せるとご飯が驚くほど進みます!

まずは、ご飯の上に乗せてりゅうきゅう丼としていただくベーシックな食べ方で。「新鮮なうちに調理をおこなっているおかげでまったく魚に臭みがありません。ぶりの脂でたれがトロッとして、さらに濃厚になっているように感じます。これならペロリと一膳食べられてしまいますね」(山形さん)

次は、りゅうきゅうにゴマを振り、そのままいただきます。

「ご飯に乗せなくてもおつまみのように手軽に食べられるのも魅力ですね。丼にしたときよりも、しっかりとぶりを味わうことができます。もともと商品のなかにゴマは入っているのですが、さらにゴマを振ると食感と香りが増して美味しいですね」(山形さん)

そして、りゅうきゅう丼の上にとろろと刻み海苔をトッピング。その上から特製のりゅうきゅうのたれを垂らして“追いたれ”。

「とろろがご飯とりゅうきゅうをまとめてくれるので、つるつると食べられますね。食欲のない日でも、これならご飯が進みそうです。たれととろろの相性もバッチリ。ネバネバ系が好きな方にはぜひともおすすめしたい食べ方ですね」(山形さん)

杵築市の地酒「智恵美人」とのマリアージュが絶品

また、中野さんが「りゅうきゅうにぜひ合わせてほしい」という日本酒が、1874年(明治7年)創業の中野酒造で作られている「智恵美人」です。杵築市の地下200メートルから汲み上げられる六郷満山の御霊水を仕込み水として使用しており、その味はさっぱりとしてまろやか。主張しすぎることなく、料理の味を引き立ててくれるのです。

りゅうきゅうだけじゃない! もっと知ってほしい国東の味

はもしゃぶ

大分県杵築市の知る人ぞ知る特産品がはも。はもといえば夏の京都を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、杵築市は九州でも水揚げ量がトップクラスで、年間100tが漁獲されているそうです。関西地方に出荷されるばかりで地元ではほとんど食べられていないはもを、ブランディングしようと立ち上がったのが中野さんでした。そのためにまず手をつけたのがネーミング。杵築市が城下町ということから「殿様はも」と名付け、商標登録をしたのです。「殿様はも」と名乗る条件は杵築市産であることだけ。商工会や漁協などの協力もあり、少しずつ認知されるようになりました。そのはもを使った贅沢な商品が「はもしゃぶ」のギフト。骨切りされた身はコラーゲンたっぷりでふわふわプルプル。家庭で調理するのは難しい魚ですが、このギフトなら手軽にはもの味を楽しむことができます。

 

りゅうきゅうのたれ

カツオと椎茸のエキスが入った旨味たっぷりのだし醤油

絆屋の「りゅうきゅうたれ」は、中野さんが長年をかけて研究し何度も醤油メーカーと調整を重ねたこだわりの味。大分産の丸大豆醤油に鰹節、椎茸の出汁を効かせた特製のたれです。甘めの味付けではありますがあっさりとしていて、たれ自体にしっかりとした旨味を感じられます。刺身を漬ければ、家庭でも簡単にりゅうきゅう作りが可能。さらにその用途は広く、刺身用の醤油、煮付けのたれ、卵かけご飯にかけても美味しくいただけます。

 

鯛茶漬け

鯛はゴマだれで漬けに

大分県内で獲れた新鮮な真鯛を切り身にして、ゴマだれに漬け込んだ鯛茶漬け。あっさりとした白身はたれとの相性がよく、濃厚な味がよく染み込んでいます。熱々のご飯に乗せて出汁をかけると鯛の身に熱が入り、うっすらと白くなります。ふわっとした口当たりは、生の漬けの食感とはひと味違った魅力が。小ねぎや刻み海苔、ワサビなどの薬味を加えるとより豊かに味わえます。

 

のり佃煮、ねぎ味噌、魚介の乾物

絆屋には、地元の特産品を使ったベストセラーが多数あります。「かぼすのり佃煮」は創業当時からの人気商品で、大分県産のかぼすで風味づけした佃煮です。口に入れると爽やかな香りが鼻を抜けていきます。ほのかな酸味が食欲を刺激するので、ご飯のお供にはうってつけです。ご飯のおともといえば、ブリの旨味が凝縮された「ぶりねぎ味噌」。梅肉が香る「太刀魚ねぎ味噌」。隠し味に柚子を入れた「しらすねぎ味噌」。椎茸の出汁が効いた「鱧ねぎ味噌」も絆屋の定番商品。おにぎりの具や、料理の隠し味にも使える万能調味料です。乾物シリーズは小腹が空いた時のおやつや、お酒のアテにぴったり。「焼きえび」「食べるいりピー」「焼きあなご」「こんがり焼きあじ」「食べるきびなご」「味付け焼きえび」という6種類のラインナップがあり、素材の味を最大限に引き出した商品です。

ぶりカマなど工場併設ならではの商品も販売しています

絆屋の商品は空港や道の駅でも購入可能ですが、工場に併設された直売スペースでも購入することができます。工場ならではの商品としては、りゅうきゅうを製造する際に余ってしまうぶりカマを大特価で販売していること。地元の人たちのなかには、そのぶりカマを狙って定期的に訪れる人もいるのだとか。店頭ではギフトセットの受付もしています。大切な人に贈りたくなる商品がきっと見つかりますよ。

株式会社絆屋

大分県杵築市大字片野字神領1014番1

TEL 0978-68-8668

営業時間 9:00~18:00 定休日 土曜、日曜

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杵築城を中心に栄えた城下町

室町時代初期の1394年、木付頼直によって木付城として築城された杵築城。八坂川の河口にある台山の上に建てられた城は、北は高山川、東は守江湾という天然の要害に囲まれた堅牢な守りに固められています。徳川幕府の一国一城令により、1615年に一度は取り壊されましたが、1970年に天守閣を復元。杵築市のシンボルとして市民たちから愛されています。また文献史料や発掘調査などから、江戸時代初期の城郭の実態をいまに伝える重要な建造物であることが認められ、2020年には、台山地区の城跡麓の藩主御殿跡国の史跡に指定されました。ちなみに「木付城」として建てられながら「杵築城」となってしまった理由は、幕府朱印状に誤って表記されたためとのことです。

  • 杵築城
  • 大分県杵築市杵築16-1 TEL 0978-62-4532
  • 営業時間 10:00~17:00(入場は16:30まで)
  • 入場料 (個人) 一般 400円、小・中学生 200円

酢屋の坂、志保屋の坂、街並み保存地区

杵築市の城下町には、江戸時代の街並みがそのまま残されています。杵築城を中心に南北の高台には勇壮な武家屋敷が立ち並び、谷間に商人の町を挟むことから“サンドイッチ型城下町”と呼ばれています。情緒漂う町並は「きものが似合う歴史的町並み」に認定されており、ドラマのロケ地にもよく使われています。この街を訪れたら「酢屋の坂」と「志保屋の坂」の頂上から眺める景色は必ず押さえておきたい絶景スポット。まっすぐに延びる坂道や石垣を眺めていると、江戸時代にタイムスリップしたような気分を味わうことができます。

この地区はかつて、杵築藩の家老など上層藩士の居住区になっており、時代劇で見るような勇壮な建物が並んでいます。この街並みは歴史的価値の高さから、2017年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。茅葺き屋根や回遊式庭園が美しい「大原邸」。当時の贅と技術の粋を結集して作られた「一松邸」など、有料ではありますが、実際に邸宅のなかを見ることができる建物もありますので、ぜひ立ち寄ってみてください。

 

若栄屋の「鯛茶漬け うれしの」

杵築城の麓にある(わか)栄屋(えや)は、城下町杵築で唯一16代続く老舗料理店です。江戸時代より「大谷屋」の名前で料理店を営んでいましたが、明治へ移り変わるころ、杵築のお殿様より“若く栄える”という意味を込めて「若栄屋」の名を与えられたのでした。歴史の深いこの店には、天皇陛下や秋篠宮様もいらっしゃったことがあるのだそうです。若栄屋の名物が「鯛茶漬け うれしの」。その昔、杵築のお殿様がこの鯛茶漬けを食べて「うれしいのぅ」と口にしたことから「うれしの」という名前がつけられたという逸話が残っています。その味付けは一子相伝で当主のみに引き継がれ、食の文化遺産と言えます。今回いただいた「竹の膳」コースでは、鯛の皮やいかの塩辛などの先付に始まり、鯛のお頭の煮付け、茶碗蒸しと続く料理を堪能していると、ついに現れるメインディッシュの鯛茶漬け。特別なすりゴマに、醤油などを加えた濃厚なゴマだれに漬けられるのは、肉厚な鯛の切り身。これをご飯の上に乗せ、お茶を注げば「うれしの」の完成です。鯛は弾力がしっかりとしていて噛むほどに旨味が溢れ出てきます。数々の食通を唸らせてきた至高の一杯となっています。お茶に溶け出したゴマだれは風味豊かで、最後の一滴まで楽しめるご馳走です。

  • 若栄屋
  • 大分県杵築市 杵築665-429 TEL 0978-63-5555
  • 営業時間 11:00~15:00 定休日 年末年始(12月30日~1月3日)

 

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※価格などの情報は取材時のものです。

撮影/吉澤健太 取材・文/小石原悠介

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