北松浦半島
長崎県・北松浦半島の美味しいお取り寄せ5選②
佐賀県伊万里市から長崎県佐世保市を結ぶ九州北西部にある北松浦半島。今回、クローズアップするのは、日本で初めて南蛮貿易がおこなわれた地として知られている平戸市です。1550年、この街にポルトガル船が初入港してから、カステラ、鉄砲、キリスト教など多くのものをもたらした貿易が始まりました。その名残として、オランダ商館や数多くの教会が残っており、日本と西洋の文化が混在する街の景色は平戸ならでは。そんな歴史を感じられる数多くの特産品のなかから、「半島は日本の台所」編集部が厳選した5品をご紹介します。
長崎県・北松浦半島は私がナビゲートします!
PROFILE
前田真里さん
1981年生まれ。長崎県出身。明治大学を卒業後、2004年にNCC長崎文化放送に入社。アナウンサーとして情報番組やニュース番組に出演。2008年退社後、フリーに。戦国鍋TVや日経CNBCのニュースなどを担当。2012年に渡米し、マンハッタンからリポートした。2016年に帰国し、現在は長崎市在住。情報番組「ひるドキ!」(NCC長崎文化放送)にレギュラー出演中。サケエキスパートの資格を取得して地酒の開拓にも意欲的に取り組むなど、長崎をPRする活動に積極的に参加している。
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発表! 長崎県北松浦半島のおすすめ特産品5選
歴史の深いカステラ菓子から、優しい甘さの麩饅頭、そして地元素材をたっぷり使った洋菓子やジェラートまで、“スイーツの街”平戸を代表する個性豊かなお菓子が勢ぞろい。元長崎文化放送アナウンサーであり、長崎県を知り尽くしたフリーアナウンサーの前田真里さんにレポートしてもらいました!
4層のとろ〜りキャラメルブリュレ/心優-cotoyu sweets-
平戸の酪農家が育てたミルクや長崎県産の卵、鹿児島県喜界島産の粗糖など、九州産の食材をたっぷり使用して作った「4層のとろ〜りキャラメルブリュレ」は、体に優しく、心を癒やすご褒美スイーツです。①ザクザクとした食感のほろ苦キャラメリゼ ②とろとろのキャラメルソース ③フレーバークリーム ④ふわふわのプリンという4層仕立てになっており、複雑に重なり合う贅沢な味わいにリピーターが続出。楽天ランキングの洋菓子部門で1位を獲得するほどの人気です。おすすめは、スプーンでキャラメルブリュレをさっくりと混ぜてからいただくという食べ方。カリッとしたキャラメリゼとトロトロのソースなど、各層が混ざり合い、相乗効果で美味しさがぐんとアップします!
「長崎でとれたこだわりの卵と平戸の絞りたてのミルクを使ったキャラメルブリュレは、層ごとに違う表情を見せてくれます。粗糖をバーナーで焦がしたキャラメリゼは、ザクッとした食感と香ばしさを演出。クリーミーなプリンや甘さひかえめなフレーバークリームの層との対比も味わえます。また、解凍時間によっていろいろな口溶けを楽しめるのも魅力のひとつ。抹茶、コーヒー、紅茶、りんご、塩、マロンと種類が豊富なので、手土産にしても喜ばれるスイーツだと思います」(前田さん)
- 4層のとろ〜りキャラメルブリュレ6種セット ¥4,020(税込)
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心優-cotoyu sweets-
カスドース/蔦屋
創業1502年、平戸にある九州最古の菓子司「平戸蔦屋」の名物が、平戸城のお殿様にも献上していたという「カスドース」。カステラに卵黄を染み込ませて、糖蜜で揚げるという製法は、ポルトガル船の中で食べられていた乾燥カステラを柔らかくして食べるために編み出された技だったそう。要となるカステラは、長崎県産の卵をたっぷり使った特別製で、卵や糖蜜を染み込ませることを計算し、少し硬めに、甘さ控えめに仕上げられています。「400年以上前に、こんなに洒落たお菓子が誕生していたなんて」と、驚くこと間違いなしです。
「老舗が昔ながらの製法で手がけるカスドース。500年前に、豊かさの象徴でもあった卵と砂糖をふんだんに使った伝統のお菓子です。『平戸のお殿様も食べていたんだな』と、ありがたみと歴史を感じながらいただきました。卵黄を絡めた生地は、まるでフレンチトーストのよう! 一見、すごく甘そうに見えるかもしれませんが、しつこさはありません。小分けにパッケージされていて、包丁いらずなのも嬉しいポイント。冷蔵庫で冷やして美味しくいただけますよ」(前田さん)
平戸ミルクバッカジェラート/Vacca Gelato
「バッカジェラート」は、地元出身の店主が、平戸に一軒だけある酪農家・大山牧場との出会いをきっかけに始めたジェラート専門店です。「可能な限り地産の材料を使いたい」というコンセプトで作られた商品は全10種類。8個入りの商品はミルク、塩、いちご、お茶、きなこ、コーヒー、ブルーベリー、チョコレートというラインナップになっています。
すべてのフレーバーのベーシックになっている【ミルク】は、大山牧場の搾りたてのミルクを100%使用。味は濃厚ながら臭みがなく、牛乳が苦手な人にも評判です。【塩】は平戸の海水を釜炊きした「慈眼(じげん)の塩」を使用。ジェラートの甘さが際立ちます。【いちご】は契約農家の「ゆめのか」という品種が使われており、季節によって、シロップ漬けとフレッシュの2種類を使い分けています。【お茶】は市内の北松農業高校の生徒たちが作った茶葉を粉末にして練りこんだ商品。【きなこ】は地元のよかろ物産が丁寧に大豆を煎って作った、香ばしさを感じられる一品。【ブルーベリー】は地元契約農家が作った発色のよく、果実の爽やかな酸味が味わえるジェラート。【コーヒー】【チョコレート】はお客様のリクエストから生まれた商品。ミルクとの相性が抜群で、お子様にもとても人気があるそう。
「名前の通り『ミルクばっか!』と感じる風味豊かなジェラートです。ひとくち食べるとチーズのような濃厚さがありました。さまざまなフレーバーがあるなかで、特にインパクトがあったのが【塩】。地元の牛乳と無添加で作られたお塩のバランスが最高! 塩がジャラートの甘さを引き立ててくれてくれます。カップにはかわいい牛(vacca)の顔が描かれていて、箱もポップでワクワクするデザインです。味を選ぶ楽しさもあるので、ホームパーティで出したら盛り上がりそうですね」(前田さん)
- 平戸ミルクバッカジェラート〈8個入り〉¥3,000(税込)
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Vacca Gelato
麩饅頭/熊屋
もっちりとした弾力と口中に広がるみずみずしさ。生麩を職人技で練って作った「麩饅頭」は、1762年創業の老舗和菓子店「熊屋」の人気商品です。現当主・熊屋さんの祖父の代に誕生したこのお菓子は、地元の方々にとって自慢のふるさとの味。2021年から、通販サイトでの販売を始めたところ、低カロリーで消化に良いと評判となり、予約が絶えない状況に。平戸を代表する和菓子として全国から注目されるようになりました。
熊屋さんによると、ポイントは2つ。ひとつめは生地の食感です。生麩は、気温や湿度に大きく影響を受けるため、季節や天候によって水分量やこね方を変える必要があります。安定した品質を保つことができるのは、職人の豊富な経験と技術の高さのおかげなのです。ふたつめは、味の決め手となる餡。北海道産小豆を使用し、収穫された年によって変わる豆の個性を見極め、素材の魅力を活かす製餡にこだわっています。「よもぎ麩」と秋冬限定の「ほうじ茶麩」には、口どけの良いこし餡を。「ごま麩」には、小豆の旨みをしっかりと感じられるつぶ餡を使用しています。
「生麩が赤ちゃんのほっぺたのようにモチモチ! 冷凍された状態で届いたのですが、解凍したらとてもみずみずしくて驚きました。中に入っている餡は、甘さひかえめでなめらか。心地よい舌ざわりです。【よもぎ麩】よもぎを練り込んだ生地は砂糖や塩を加えられてなくて、素材を活かした自然な味わい。ほどよい弾力と風味がたまりません! 【ごま麩】丁寧に炊いたつぶあんを、すりごまと生麩を練った皮が優しく包みこんでいます。【ほうじ茶】この香ばしさに秋を感じます。季節にあわせた味を楽しめるのはいいですね。春には桜の麩饅頭を販売しているそうなので、是非食べてみたいです!」(前田さん)
「キャラメロ」圧倒的、1番人気。
舌の温度でとろりと解ける
衝撃のなめらかさが際立ちます「グリーンティー」日本初の茶園も平戸から。
日本茶AWARD
プラチナ賞受賞の
長崎県産緑茶を使用しています「コーヒー」コーヒーもまた
長崎のオランダ商館に
伝来したことが始まり。
カフェオレのようなまろやかさ
MANGETSU/firando
平戸市にある大山牧場の牛乳、鹿児島県喜界島の粗糖、満月の夜に汲み上げた海水で作った塩など、厳選された素材で作られたフルムーンキャラメロ「MANGETSU」。長崎県特産品新作展で最優秀賞受賞した商品で、とろけるような滑らかさは新食感と評されています。その秘密はキャラメル生地の炊き上げ工程にあり。「10秒の見極め」という完成直前の生地の硬さを丁寧に確認する作業が、驚きの食感を作り上げているのです。この商品には、深い歴史を持ち、豊かな食材に恵まれた平戸の魅力を全国に、そして世界に伝えたいというオーナーの想いが込められています。リッチでコクのあるキャラメルに閉じ込められたその魅力を存分に感じて。
「生まれて初めて食べる衝撃のスイーツでした。キャラメルの概念をくつがえす食感です! ふわふわで柔らかいのに、少しもベタっとしないところに驚きました。キャラメルにかけられた粉糖は、平戸のお塩を隠し味に使っているせいか、甘じょっぱくてクセになる組み合わせ。丸いケースのパッケージやロゴもセンスが光ります! 記念日に友人へプレゼントしたいです」(前田さん)
MANGETSUの美味しさの秘密を探りに取材に行ってきました! →次のページへ
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撮影/吉澤健太〈人物〉 取材・文/小石原悠介