島根半島
人も仕事も”良縁を運ぶ街”
出雲といえば縁結びとして全国的に有名な地域ですが「出雲大社」に加えて、まだ知られていない”ご縁スポット”がたくさんあるんです。運気を上げるスポットからご縁フードスポットまで、訪れるだけでなんだか気持ちがスッキリと、そしてハッピーになる場所をご紹介します。
縁結びの最強神社「出雲大社」
神在月は最大のパワースポット
縁結びの神社として全国的に有名な「出雲大社」ですが、実は正式な読み方は「いづもおおやしろ」。こちらには目に見えない人と人とのご縁を結んでくれているといわれる”だいこく様”がまつられています。
縁結びとは恋愛だけでなく、人々を取り巻くあらゆる繋がりのご縁を指し、幸せを運んでくれるもの。全国の神様がここ出雲大社に集まるといわれる毎年旧暦の10月10~17日(2021年は新暦の11月14~21日)の「神在月」に訪れて幸せなご縁を呼びたいものです。
神社での拝礼は「2礼2拍手1礼」が一般的ですが、ここ出雲大社では「2礼4拍手1礼」が拝礼作法とされています。毎年5月に行われる出雲大社で一番大きな例祭では、神様を限りない拍手で讃える意味を込めて、無限数である8拍手をするのですが、普段はその半分で大丈夫という習わしがあるそうです。 全国の神様がここ出雲に集まる「神在月」と呼ばれる期間、一般的に旧暦の10月が「神無月」と呼ばれるのは“神様が出雲にお出かけしている”という意味からで、全国の神様がどのご縁を結ぶか出雲に集まって会議をする行事が由来で(※諸説あります)、出雲大社を中心に神在祭が毎年行われてます。 出雲大社には、衣服や下着に縫い付けておくとご利益があるとCAさんの間で話題となった「縁むすびの糸」の御守りが人気。古来より縁起が良いとされている紅白の糸が入っており、お財布に入れたり、ミサンガのように編んで身につけたりします。また”授かった良いご縁を分ける”意味で、友人や家族に分ける人も。
- 出雲大社へのアクセスはこちら
参拝のあとに寄りたい
“ご縁フード”スポット
ここ数年、いろいろなお店で賑わっている神門横丁(ご縁横丁)。ご当地グルメから神話にちなんだキャラクターグッズなどのお土産までが揃い、出雲大社の目の前にある神門通りにあるのでアクセスも抜群です。
なかでも紅白餅が特徴の「出雲ぜんざい餅」やクラフトビールが飲み比べできる「Izumo Brewing Co. TAISHA」は注目のスポット。最後にすぐ近くにある「田中屋」の出雲そばをいただけば”ご縁フード”はコンプリートです。
実はぜんざい発祥の地と言われている出雲。「神在(じんざい)」がなまって”ぜんざい”になったといわれています。もともとは砂糖を入れないシンプルな味ですが、お店によって紅白餅入り、焼いたお餅入り、甘いぜんざいなど見た目や味もさまざま。ご縁横丁のお店「出雲ぜんざい餅」の出雲ぜんざい¥660(税込)は地元の老舗和菓子店が手掛け、出雲大納言小豆を丁寧に炊き上げた紅白餅入り。ほんのりとした甘さが人気です。 もう一軒ご縁横丁内で立ち寄りたいのが、人気クラフトビールバー「Izumo Brewing Co. TAISHA」。オリジナルのクラフトビール3種類に加え、全国から厳選されたビールが揃います。おすすめは少しずつ飲み比べできるセット(2種¥1,000、3種¥1,500〈ともに税込〉)。また、地元で育てられた牛や豚の串焼きなどビールに合う料理も一緒に楽しめて”Made in島根”を存分に堪能できます。 縁結びフードとしてもう一つ外せないのが「出雲そば」。蕎麦の実の皮をつけたまま挽いているため、東京の蕎麦と比べて見た目がやや黒いのが特徴で、ビタミンやミネラルが豊富に含まれているそう。蕎麦を入れた”割子”というお重のような丸くて赤いお椀を重ねて3段で提供されます。1段単位で減らしたり増やしたりもできるそう。もみじおろし、小ねぎ、刻みのりの3つを薬味を乗せ、蕎麦つゆをかけていただくスタイルです。 ご縁横丁の近くにあり、地元でも人気の蕎麦店「田中屋」。人気は割子そば(3段¥858〈税込〉)。こちらでは1段単位で注文することが可能なので、女性にも安心。水分量にこだわった蕎麦は適度な歯ごたえとみずみずしさがあり、コクのあるつゆと相性抜群。また、すぐ近くの「田中屋分店」ではお持ち帰り用の蕎麦やセレクトされた食器などをモダンな古民家で購入することができ、一部HPからお取り寄せも可能です。
絵馬を真っ二つに割って
縁切り& 縁結びを同時進行!?
松江にある佐太(さだ)神社の摂社である「田中神社」の絵馬はちょっと変わった形状。背中合わせの姉妹が描かれた絵馬を真ん中から割って、片方を”縁切り”として供養に、もう片方を”縁結び”として叶えたい願いを書いて奉納するという、禊(みそぎ)と縁結びが同時にできる珍しい絵馬なんです。「パキッと割るという行為で気持ちがスッキリする!」と女性を中心に最近人気が急上昇しています。
背中合わせで建てられている「田中神社」。健康だが美人とは言えなかった姉・磐長姫命(いわながひめのみこと)と、体は弱いが美人だった妹・木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)が祀られています。佐太神社北殿の御祭神である瓊々杵尊(ににぎのみこと)がこの姉妹をめとりますが、容姿を気に入られなかった姉は親元へお返しに。そこから姉は悪縁を断ち切るご利益、妹は良縁を呼ぶご利益があるといわれています。 佐太神社の目の前にある休憩処「佐陀乃(さだの)だんだん家」。こちらに来たらぜひ試してみたいのが鯛と昆布の出汁のきいた「すましぜんざい」(¥550〈税込〉)。丁寧に出汁をとった魚介の澄まし汁には岩海苔が入っていて、あんこ入りの餅の甘さとの絶妙な相性がクセになる味と地元でも人気。佐太神社のお参りあとに寄りたい穴場スポットです。 「佐陀乃だんだん家」のご主人の岸さんは現役の宮司さん。佐太神社にいらっしゃった時期もあるそう。ご職業柄、歴史や神社などに詳しいので、岸さんのお話を目当てにお店を訪れる方も多いのだとか。ちなみに奥様は、以前フードコーディネーターとして活躍されていた方で、すましぜんざいも”ここにしかない味”とファンが多いのも納得です。
※価格などの情報は取材時のものです。