島原半島
「技あり! オーシャンビュー」
三方を海に囲まれた日本各地の半島にとって、写真映えするオーシャンビューは大事な観光資源。島原半島のそれは、ただキレイな海が広がっているだけではありません。たとえば、大人気の女優・上白石萌歌さんがCM撮影をした無人駅は、海に近すぎるホームに映える幸せの黄色いハンカチがとても鮮やか。
さらに、星の動きに応じて撮れる灯台や、たたずまいが雄大な海に浮かぶ霊山など、どれも思わず「技あり!」と言いたくなるような景色ばかり。合わせて一本!で、きっと島原を訪れたくなりますよ。
上白石萌歌のキリンレモンCMで人気急上昇中! 目の前の青海にはためく幸せのハンカチ「大三東駅」
今や国民的女優のひとりになりつつある上白石萌歌さんが「キリン♪ レモン♪」と口ずさむCMを、テレビやYouTubeで見たことある人も多いはず。2021年春に発売された「キリンレモン 無糖」のCM動画の撮影地が、島原鉄道(通称・島鉄)の無人駅「大三東駅(おおみさきえき)」です。
また、同駅の名物といえば、なんといっても海風にはためく「幸せの黄色いハンカチ」。訪問客が駅のホームにあるカプセルトイの販売機で色鮮やかなハンカチを購入し、願いや目標を書いてハンカチ掲出用の柵にくくりつけることができるんです。
島鉄の列車も鮮やかな黄色なので、ベストショットは山側のホームから、海側のホームに入ってくる列車、黄色いハンカチ、そして海に浮かぶ対岸の熊本県をタイミングよく収めたもの。青い海に有明海苔の養殖場が浮かんでいるのも、お土地柄を感じられて◎。朝陽が昇るときや夕陽が沈むときには、列車やハンカチがオレンジの陽光に浮かぶ影になって格別な一枚が撮れます。
島鉄の方がお勧めする季節は夏だそう。ちなみに島原港駅と諫早駅間の全長43.2kmを一時間半ほどかけて移動する島鉄は、以前からひと味違うアイデアで話題の企業。大三東駅に上白石さんの立ち位置をマークした撮影スポットを作ったり、赤字鉄道会社ならではの商品を販売したり…面白いサービス実績がたくさんあるんです。
青と黄色の鮮やかなオーシャンビューをゴールに、遊び心あふれるローカル鉄道に、ゆったり揺られてみませんか。
大三東駅の海側ホームに設けられた撮影スポット。上白石さんの立ち位置の”バミり”と「映え」の白文字に思わずクスリ 半袖の衣装に鮮やかな青い海と島鉄車両が組み合わさり、この上ない爽やかなイメージが印象的(写真提供・キリンビバレッジ株式会社) 大三東駅の海側ホームに設置された、幸せの黄色いハンカチを掲出する柵。1列6枚×3列の柵が6つあり、全108枚を掲出可。職員の人が一定期間ごとに回収に来て、島原市内の神社に奉納しているそう。もともと穴場スポットだったのに、2021年のGWは上白石効果で1日300名も来客が 大三東駅の海側ホームに設置された、幸せの黄色いハンカチの販売機。写真はキリンレモン記念のスペシャルバージョンを展開していたときのもの(完売し、現在ハンカチは別の形式で販売) キリンレモン限定バージョンのカプセルトイ。黄色いハンカチに島鉄の缶バッジが2つ、そして訪れた記念になる「キリンレモンCM撮影記念入場券」のセット¥500。2021年5月1日に発売し、数日で完売。現在は別の形式でハンカチを販売中 コロナ時代に合わせて郵送によるリモートで幸せ祈願ができる、黄色いハンカチと島鉄の島原駅⇔大三東駅の往復切符のセット「おおみさきっぷ(¥1,000)」。Yahoo!ショッピングの「しまてつショップ」で販売中です 赤字の鉄道会社ならではのアイデアグッズ「島原鉄道 同色赤字ペン(¥550)」。3色ボールペンの形ながら、すべてが赤インク(ペン先サイズ違い)。2020年秋に島鉄の主要駅で販売を開始し、見事に完売! “赤パンツ”という異名の車体を模したギャグ下着。大人用¥1,700、子供用¥1,500で現在もYahoo!ショッピングの「しまてつショップ」で販売中 100年を超える歴史をもつ島鉄。島原の人々の生活に密着しながら、いまも住宅のすぐそばを走る ランチコース¥5,000/スイーツコース¥5,500が楽しめる「カフェトレイン」が、11:10諫早駅発→13:10島原駅着の行程で運行中。詳しくは島鉄のカフェトレイン専用ホームページをチェック(ともに小学生¥3,000/小学生以下¥1,000) スイーツコースで提供された絶品スイーツ。メニューは時期によって変わるので、こちらも島鉄のカフェトレイン専用ホームページでチェックして
- 島原鉄道「大三東駅」
- ・住所/長崎県島原市有明町大三東丙135-2
- ・推奨アクセス/島原駅で「おうみさきっぷ(黄色いハンカチ、島原駅の4時間駐車券、島原駅⇔大三東駅の往復切符のセットで¥1,000)」を購入し、島鉄に乗って3駅
- 詳細はコチラ
- しまてつカフェトレイン公式サイトはコチラ
水平線を灯す太陽に天の川、うず潮にイルカまで…映えのデパート状態「瀬詰崎灯台」
「最近ちょっとカメラにこだわり始めました」「人と違う写真が撮りたいな」…そんなあなたに、お耳打ち。南島原市には最高に映える灯台があるんです。それが島原半島の最南端に位置する「瀬詰崎灯台」。しかも、周囲に観光施設などがないので、完全に穴場。地元の人に聞くと、写真愛好家が本気の一枚を撮りに来るようなスポットで、混雑しているところは見たことがないそう。
日中の瀬詰崎灯台からの眺望の見どころは、3〜6月ごろの大潮時期に見られる、ゆるやかな「うず潮」。さらに、南島原市と天草半島のあいだの海ではイルカが回遊しており、「イルカウォッチング」が盛んな地域。瀬詰崎灯台からイルカを見られる日もあります。
そして、岬の灯台ならでは壮大なサンライズやサンセットはもちろん、太陽が沈んだあとの宵闇も素敵です。夜は(気候によりますが)満点の星空が広がり、七夕シーズンには空から星が流れ落ちてきそうなほど見事な天の川が。2020年、その美しい天の川にちなんで、カップルが幸せを誓い合う「幸せの鐘」が設置されました。
さらなる見どころとして、全国的にも珍しいグリーンフラッシュ(地平線に沈む直前、または昇った直後に、太陽が緑色に見える現象)の観測報告も!まさに”写真映えのデパート”状態です。島原半島を訪れる絶景好きには外せない新定番スポットになりそう。
島原半島の最南端に位置する瀬詰崎灯台。目の前の海はエメラルドグリーン 3〜6月の大潮時期に灯台から見られる穏やかなうず潮。 訪れた日が曇りでも、雲間から陽光が差し込む幻想的な一枚が撮れることも 太陽が水平線を彩る黄昏どきには、思わずため息の出るような一枚が撮れます 宵闇のグラデーションも格別です 満点の星空をパノラマ撮影した一枚。プラネタリウムにいるような錯覚に陥るほど 天の川にちなんでカップル客のために設置された「幸せの鐘」
- 「瀬詰崎灯台」
- ・住所/長崎県南島原市口之津町早崎地区
- ・営業時間/24時間・年中無休
- 詳細はコチラ
海に浮かぶ島原のシンボルを見ながら絶品ランチ…地元を魅了し続け22年「磯料理 あじ彩」
島原半島に住む人々のバックボーンともいえる雲仙岳。頂上に向かうだけが楽しみではありません。島原半島の付け根に位置する諫早市の海沿いにある「磯料理 あじ彩」の窓からは、海に浮かぶ雲仙普賢岳がくっきり見えます。
同店は橘湾で獲れた海産物を中心に22年間、地元密着型の営業を続ける、わが町の名店。夜はコース料理が中心ですが、昼なら¥1,500ほどで新鮮な海鮮ランチと、晴れていれば青く輝く海にそびえる普賢岳の絶景が楽しめます。穏やかな海と悠然とした霊山を眺めながら、しばし喧騒を忘れてみてはいかかでしょう。
あじ彩の人気メニュー「刺し身の盛り合わせ」。季節ごとに旬の魚を楽しめる 近隣の観光施設「唐比(からこ)ハス園」で収穫された、名産品「唐比レンコン」のフルコース。粘り気が強いところが味わい深い あじ彩は橘湾に面して立つ家屋で営業中 店内のどの席からでも海と普賢岳が見える 店内のどの席からでも海と普賢岳が見える
- 「磯料理 あじ彩」
- ・住所/長崎県諫早市森山町唐比西1-26
- ・営業時間/11:00〜15:00(L.O14:30)、17:00〜21:00(L.O20:00)
- ・休み/水曜
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※価格などの情報は取材時のものです。