大隅半島
串間市~日南市は、南国・宮崎でもトップクラスの風光明媚
大田商店のうなぎや塩の要は、美しい海水でした。宮崎県の串間エリアは、車を走らせていても美しい海がキラキラと目に飛び込んできます。「おもてなしの心に溢れていて、どこに行っても温かく迎えてもらえるところが宮崎県のいいところ。ゴルフやサーフィン、プロスポーツのキャンプなど来客も多くいつもにぎやかで、みなさん温暖な土地と豊かな食、そして人の温かさを満喫していらっしゃいます。陸の孤島とも言われ、アクセスがいいとは言えないかもしれませんがそれもまた魅力で、南国らしいヤシの木や青い海などの景色ともあいまって、しっかり遠出をした気分にひたらせてくれるのではないでしょうか? 日常を忘れて癒されるにはもってこいの場所だと思います。住んでいても日常を忘れさせてくれます!」と語るのは、テレビ宮崎のアナウンサー・武田華奈さん。
串間の人は誰もが勧める「高松海水浴場」の美しさ
高松海岸。遠くには小さな島が並ぶ。 遠浅な海が続き、海底が見えるほど透き通っています。 遊歩道があり、すぐ目の前にはレトロな海の家も。
小さな島で入江が遮られているがゆえに、とても穏やかな高松海水浴場。白い砂浜に透き通った海。穏やかなので、のんびりと過ごすにはもってこいの美しいビーチです。海水浴場のまわりも落ち着いた雰囲気なので、家族連れにもぴったり。
野生馬が暮らす「都井岬」で、しばし時間を忘れる絶景を
映えスポット「小松ヶ丘広場」 志布志湾と串間市を臨む美しい眺め 車を走らせていると、本当に目の前に現れる御崎馬 交流施設「パカラパカ」からの景色。ちょっとひとやすみ
国の天然記念物に指定されている御崎馬。日本には8種の在来馬が存在しており、その中でも野生化した貴重な存在の馬としてその名を知られています。春から秋は広い草原でのんびり過ごし、冬になると山に入り竹の笹や木の葉を食べ、海岸に降りて海水の塩分がついた草を食べるそう。草原と海原が広がる中、馬たちが穏やかに暮らす景色はまるで物語の中にいるようです。100頭以上の馬が自然の中で自由にのびのびと過ごす姿はとても優美で他では見られないはず。
御崎神社
駐車場から見える鳥居をくぐって 海に向かって階段を下りていくと 崖っぷちにある祠が社殿かと思いきや そこから見上げた絶壁の中腹にあるのが社殿
駐車場に着くと見えるのは鳥居だけ。その鳥居をくぐり、階段で海に向かって下りていくと崖っぷちに祠が現れます。708(和銅元)年創立の古社で、海上安全、航海安全、縁結びの御利益があるといわれる御崎神社。まわりにはソテツの群生が生い茂り、崖の向こうは荒い海。いったいどこに来たんだろう?という不思議な気持ちにさせる風景の中、切り立った絶壁を見上げると中腹にも祠(社殿)が見えて、さらに神秘的な気持ちになります。
- 都井岬
- 宮崎県串間市大字大納字御崎42-3
PAKALAPAKA- 宮崎県串間市大字大納42-3 TEL0987-27-3477
- 営業時間9:00〜17:00 定休日 火曜
- 以前取材した記事はこちら
幸島=「百匹目の猿現象 発祥の地」ってどういうこと?
左奥に見えるのが幸島。野生のニホンザルが生息しています 展望台には草原が広がります 展望台に立つ記念碑
宮崎県串間市の「幸島」に棲息するニホンザルの一頭が海でイモを洗って食べるということを覚え、その行動がだんだんと群れの中に広がっていき、結果、遠く離れた大分県の群れでも同じ行動が見られました。そのことから「一定数を超えた行動は、接触していない同類の仲間にも伝わっていく」という超常現象の実例のことを「百匹目の猿現象」といいます。そんな実験の舞台となった幸島を眺められる「フィールドミュージアム幸島パーク」は、眼下には海、振り向けば山と草原が広がった、見晴らしのいい場所です。
- フィールドミュージアム幸島パーク
- 宮崎県串間市市木16-1
「道の駅なんごう」とセットで訪れたい「茶碗山展望所」
奥には大島をのぞむ 展望所内「栄光の鐘」を鳴らす武田さん 一帯は国定公園となっています
「道の駅なんごう」の背後の山には植物園があり、海側には「茶碗山展望所」があります。駐車場からゆるやかなスロープが続き、たどっていくと山の頂上に到着。ベンチや広場が設けられており、広大な景色を眺めながらのんびりと過ごすことができます。道の駅には日本唯一のジャカランダ群生林があり、その花言葉にちなんだ「栄光の鐘」を鳴らしてみるのも一興です。
- 道の駅 なんごう
- 宮崎県日南市南郷町贄波3220-24 TEL0987-64-3055
- ショップ営業時間8:30~18:00、~17:00(10月~3月)
レストラン営業時間11:00~14:30LO
【番外編】空港に戻りがてら…全国的に有名な「青島神社」にたどり着く
弥生橋を渡った先に見える鳥居 神社らしからぬ南国の植物に囲まれて 本殿でお参りを。右手の道を進むと 絵馬のトンネルを潜った奥には 元宮が現れます
大隅半島、串間市から離れて宮崎空港へ戻る途中、ぜひ立ち寄っておきたいのが「青島」。最近は新感覚のショップなどが増えている注目エリアです。さらに「青島神社」へと向かう道のりには、美しいビーチと「鬼の洗濯板(天然記念物)」が広がります。鬼の洗濯板は、大昔に海面下にあった岩が地質変動によって水面上に現れたもの。ギザギザと波状の岩が広がっています。亜熱帯性植物が島全体に茂っている青島。中でもビロウが圧倒的に多く生えており、世界最北のビロウ林の純林、ヤシ科植物の群落池となっています。
鬼の洗濯板に囲まれて トゥクトゥクのサービスもあり 弥生橋手前にある宮交ボタニックガーデン青島
パワースポットとして有名な青島神社にも足を伸ばしながら、鬼の洗濯板、美しいビーチ、亜熱帯性植物など、宮崎らしい魅力を一気に体感することができるエリアとなっています。
- 青島神社
- 宮崎県宮崎市青島2丁目13-1 TEL0985-65-1262
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※価格などの情報は取材時のものです。
撮影/久保田育男 取材・文/柿本真希