佐賀県

東松浦半島

ここがイチオシ!
東松浦半島

明治発祥・佐賀に伝わる保存食

斬新な「粕漬」と昔ながらの「玄海漬」

皆さんは佐賀県唐津市などで昔から食べられていた「玄海漬」という食べ物をご存じですか? 玄海漬とは、鯨の軟骨と酒粕で作る保存食のこと。会社設立99年の歴史を誇る「玄海漬株式会社」が昔と変わらぬ味を繋いできた「玄海漬」、そして、若い世代にその魅力を伝えるためにクリームチーズやドライフルーツなどを粕漬にした斬新な商品についてもご紹介していきます。

明治時代中期に開発された栄養満点の保存食「玄海漬」

「玄海漬」が誕生したのは、明治時代中期ごろ。当時、鯨の回遊路になっていた玄界灘海域の佐賀県唐津市一帯は、捕鯨基地として捕鯨が盛んに行われていました。あるとき、玄海漬株式会社の創業者が、長崎県佐世保の海軍基地へ軍用の保存食を作ることに。そこで、唐津市で行われていた捕鯨の副産物である鯨の軟骨を、日持ちがする酒粕の中に細かく切って漬け込み、携帯缶に入れて提供。これが「玄海漬」の始まりであると言われています。その後、佐賀県唐津市周辺では、酒肴やご飯のおかずとして一般の家庭で食べるものとして根付くこととなったのです。

玄海漬株式会社では様々な粕漬の商品が販売していますが、中でも売上No.1は「玄海漬K缶」です。創業当時から親しまれ、いまだに色あせないパッケージデザインも人気なんだとか。

作業員が大きなミンククジラの軟骨を1本ずつ丁寧に手作業で刻み、京都・伏見で作られた酒粕を作業員の方がポリタンクの中で足踏みをしたのち、数か月常温で寝かせて熟成させ、これに独自の味付けをして刻んだ軟骨を漬ける、というのが玄海漬の製造工程。そうすることによってクリーミーな味わいになり、コリコリとした食感と鯨の旨味がうまくマッチするのだそう。

玄海漬株式会社が届ける粕漬の絶品食品

売上No.1の「玄海漬K缶」を追い抜く勢いで人気なのが、「貝柱粕漬」。九州地方では“貝の王様”として珍重されてきた「たいらぎ貝」をスライスして調味粕に漬け込んでいる商品です。柔らかい舌触りと、たいらぎ貝ならではの風味が非常に人気なんだとか。昔から、柳川などの有明海沿いの地では頻繁に貝柱粕漬が作られていて、味もなじみ深いという理由から、福岡県民の方からの注文も多いのだそう。

玄海漬株式会社では、斬新な商品開発も行っています。そのうちの一つがこの「珍味 クリームチーズ4種詰め合わせ」。従来の客層とは別の若い女性をターゲットに開発されたこちらの商品は4種類のフレーバーの詰め合わせになっています。見た目も可愛いので、贈り物にもピッタリ。

贈り物にも人気! 「ドライフルーツ粕漬3種詰め合わせ」

これまでの粕漬は食材そのものを味わうというよりは、「調味された酒粕を味わい、食材は食感を楽しむもの」とされており、そのためどの商品もベージュ一色でした。粕漬をもっと若い世代にも届けてファンになってほしい、という思いから、玄海漬株式会社では見た目も気分があがるような商品開発にもトライしてきました。

先ほどのご紹介した、「珍味 クリームチーズ4種詰め合わせ」と同じく、ギフトにも最適な斬新な粕漬商品がこちらの「ドライフルーツ粕漬3種類詰め合わせ」。りんご、パイン、キウイの3つの新感覚のドライフルーツが一度に楽しむことができます。

酒粕に漬け込んだドライフルーツは、酒粕の水分が吸収されてとてもジューシィな食感に変化します。りんごはアップルパイのような香ばしい味わいに、パインは本来の酸味がまろやかに、キウイはカクテルドリンクのような味わいに変化します。

そのまま食べるのももちろんよし、ヨーグルトと混ぜ合わせてフルーツヨーグルトとして食べるのもよし、淹れたての紅茶に入れてフルーツティーとして楽しむのもよし。さまざまなアレンジができる、今まで食べたことのないドライフルーツ、そして新感覚の粕漬に仕上がっています。 会社設立から99年間で培ってきた粕漬製造技術を生かした玄海漬株式会社の商品開発に、今後も目が離せません。

  • ご紹介した商品は、玄海漬本社店舗、地元スーパー、道の駅、佐賀県内のお土産店、オンラインショップなどで購入可能。
    オンラインショップは こちら から


※価格などの情報は取材時のものです。

◀︎ 前の記事を見る

べっぴん真鯛の「鯛のわん」

次の記事を見る ▶︎

佐賀県・東松浦半島の美味しいお取り寄せ5選

HOT WORDS

今おすすめのキーワード

WHAT'S NEW

最新の記事

Twitter

最新情報をお届け

Instagram

とっておきグルメをお届け

about

半島は
日本の台所

ARCHIVE

「HANTO」の魅力をもっと詳しく!

日本全国に「HANTO」の
美味しい喜びをお届けします

「半島は日本の台所」

magazine links