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紀伊半島

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紀伊半島

伝統を守りながら、新しいことに挑戦する老舗和菓子店で新感覚のアイスくずバー作り

世界遺産・高野山のふもとに位置する橋本市高野口にある、明治40年創業「金澤寿翁軒」は、古き良きものを大切にしながら新しい風を取り入れている老舗和菓子店。王道の和菓子に加え、フルーツ王国・和歌山ならではの旬のフルーツをたっぷりと使った「アイスくずバー」は、お取り寄せブームも相まってリピーター多数のヒット商品に。その人気の秘密をテレビ和歌山アナウンサー・風尾彩花さんにリポートしてもらいました。

PROFILE

金澤孝則さん

地元・橋本市で生まれ育ち、東京の和菓子専門学校を卒業後、神奈川や名古屋で修行。生まれ故郷に戻り、平成14年から実家である金澤寿翁軒四代目に。創業1911年、平安時代後期から高野山の参詣口として知られる高野口に店を構える金澤寿翁軒の「味と伝統」を引き継ぐ。伝統を守りつつ、チョコレートやバターなどの洋菓子の材料を使った和菓子や地元和歌山県産のフルーツを使って作るアイスくずバーなどを手がけ、人気を集めている。

和菓子の技法を使ってフルーツの鮮度を生かすスイーツ作り

高野街道の表口や大和街道沿いで、古くから交通の要衝として繁栄した橋本市。今でも伝統的な家屋が立ち並ぶ一角にあるのが金澤寿翁軒です。そのお店の奥が和菓子作りの作業場となっていて、早速、風尾さんがアイスくずバーの製造工程を取材開始!

まずは銅鍋に上質の葛粉と砂糖を水に溶かし込んでから沸騰させ、ダマにならないように気をつけながら20分間練ります。滑らかでもっちりとした食感に仕上げるために欠かせないのが、この葛を練る作業。少しでもダマがあると口に残ってしまうため、細心の注意を払うことが求められます。

また、風に当たると火加減に差が出て状態が変わってしまうため、夏でも冷房をかけず、暑い空間で手を休めることなく練り続けます。その後、80℃まで冷まして、果汁とクエン酸を加えるとアイスくずバーのベースが完成。フルーツの素材の色を生かすために無着色にこだわっているそう。

ベースを冷ましているあいだに、中に入れるフルーツの下ごしらえを。ぶどう味のアイスくずバーに使うのは、皮のまま食べられるマリンという品種で、香りがよく濃厚な味わいが特徴。一粒ずつ枝から外したものを一度凍らせてから、手作業で素早く輪切りに。凍らせてカットすると、切り口がシャープになって見た目が美しくなるそう。

その後、フルーツが入ったベースを羊かん型に流し入れて成形。3つの型それぞれにフルーツがまんべんなく散らばるよう、一度流した後に数と見た目を調整するのも熟練の技。手早く作業することで透き通った美しい仕上がりに。フルーツの甘酸っぱい香りが漂い、もうそのままでも美味しそう!

フルーツが入ったベースを常温になるまで冷ました後、マイナス22℃の急速冷凍庫に入れて一気に冷凍。一日かけて凍らせたアイスを型から外して、一人分ずつに均等に切り分けてから、木製のバーを挿します。3つ分の羊かん型でできるのは約80本で、多い時には一日350本も作るとのこと。しっかりと凍ったアイスはかなりの硬さで、バーを押し込むには相当な力が必要! 金澤さんの手には、バーを挿すときにできる”アイスくずバーダコ”ができてしまったそうです。

最後に、ひとつずつ丁寧にラッピングしてシールを貼れば、アイスくずバーの完成。表面に色鮮やかに浮かんだフルーツが美しく、どこを食べてもフルーツをたっぷり感じられそう。風尾さんには、前日に作ったおいたピーチ味を試食してもらいました。その感想は?

「果肉がゴロゴロと入っていて、かじるたびに桃を贅沢に味わえます! くずの部分も果汁をしっかりと感じられ、とても爽やかなアイスです。かじったときはシャリシャリして、口の中に入れると、ぷるんとした食感に変わっていくのが面白い。病みつきになってしまうアイスバーですね」

金澤寿翁軒で和菓子作り体験をしてみました!→次のページへ

プレゼントキャンペーン開催中!

「アイスくずバー」(3種類・9本入り)を合計3名様にプレゼント!下記応募要項をご覧いただき、ふるってご応募ください。

応募要項はこちら

撮影/福本和洋 取材・文/志摩有子

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明治から続く老舗で和菓子作りを体験してみました!

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