幡多半島
美しい水が豊富な幡多半島。海も川も透き通っています
高知空港から車で約2時間30分。かつて「日本一空港から遠い」といわれたという逸話がある幡多半島・宿毛市周辺は、アクセス至難ですが、そのぶん、雄大な自然が美しいまま残り、川や海の絶景がいたるところで見られます。
奇岩に乗って海の先へ…「竜串海岸」
竜串海岸 竜に串を刺したように見えるのが名の由来 遊歩道が整備されています 満潮でなければかなり先まで歩けます 白灯波止が目印の竜串港
海岸沿いに奇勝奇岩が連なる竜串海岸。激しい風や波の浸食作用によってできた蜂の巣構造と呼ばれるユニークな岩肌をはじめ、大竹、小竹、らんま石、かぶと石などの名で呼ばれる奇岩が点在。自然と長い年月がつくり上げた造形美は圧巻で、地質学的にも貴重な研究資源といわれています。干潮時に岩伝いに沖へ進めば、海上を歩いているかのような心地に。
足摺海底館 見残し海岸を望んで
竜串海岸の近くには、昭和47(1972)年、日本で4番目にできた海中展望スポット「足摺海底館」があります。竜串海岸駐車場から500mの遊歩道で渡った場所にあり、遊歩道からの竜串の奇岩の眺めも格別です。造礁サンゴやメジナ、さまざまな熱帯魚をはじめ、季節によってはさまざま回遊魚を見ることもできます。
- 竜串海岸
高知県土佐清水市竜串21 TEL0880-82-0201(土佐清水市観光協会)
足摺海底館
高知県土佐清水市三崎4032 TEL0880-85-0201
営業時間 9:00~17:00(最終入館16:30) 無休(荒天時を除く)
入場料:大人900円、4歳~高校生まで450円
海の透明度は世界レベル…「柏島」
波打ち際まで透明 船が通ると浮いているように見えるほど 初めて訪れた正木さんも感動 柏島港
高知県西南地域のさらに西南端に位置する大月町・柏島エリア。約400人の住民が暮らす周囲約4㎞の柏島は、豊後水道と黒潮がぶつかる海域で、日本近海における3分の1の魚種が生息するともいわれています。「船が宙に浮いて見えるほど」の透明度が話題になり、観光やダイビング目当ての旅行者が増えました。
- 柏島
高知県幡多郡大月町 TEL0880-62-8133(大月町観光協会)
四国のウユニ塩湖!?みたいな撮影もできます…「入野海岸」
干潮、晴天、無風が重なるときが狙い目 遠くて長いビーチ 正木さんも開放感に包まれて そばに芝生もあって気持ちがいい
全長約4㎞、幅約200mの広大な砂浜を有する入野海岸。条件が揃うと砂浜が海水で濡れて反射し、南米ボリビアの「ウユニ塩湖」のような美しい水鏡が現れます。「月見ヶ浜」の別名でも知られ、幻想的な絶景は日本の渚百選にも選ばれています。
- 入野海岸
高知県幡多郡黒潮町入野 TEL0880-43-2113(黒潮町役場)
少し足を延ばせば…「四万十川」に架かる橋
沈下橋の代表格「岩間大橋」
全長120m 車一台がギリギリ通れる道路幅 さすがの清流、透明度は息を飲むほど
四国が誇る一級河川で、「日本最後の清流」といわれる四万十川。そのシンボルともいえるのが、増水時は水に沈むように設計された“沈下橋”で、四万十川のあちこちで見ることができます。中でも絶景スポットとして有名なのが「岩間大橋」。山と森、清流が織りなす景色が素晴らしく、さまざまな写真、映像作品の撮影も行われています。
- 岩間大橋
高知県四万十市西土佐岩間
鉄道、沈下橋…四万十川沿いを走り、橋から橋へ
予土線第4四万十川橋梁。すぐ脇には第一三島沈下橋があります 小野大橋 長生沈下橋
本流域(四万十市内)だけでも、四万十川には9つの沈下橋があります。沈下橋以外にも、川沿いの道を車で走れば、車や鉄道で渡るいくつもの橋が見られ、それぞれに異なる周囲の自然とともに、美しい景色を生み出しています。川とともに生きる人々の暮らしを映す風景として、地域の人々にも観光客にも愛されています。
- 第一三島沈下橋
高知県高岡郡四万十町昭和 TEL 0880-29-6004(四万十町観光協会)
小野大橋
高知県高岡郡四万十町小野
長生沈下橋
高知県四万十市西土佐長生 TEL0880-35-4171(四万十市観光協会)
- 「羊羹ぱん」のお取り寄せはこちら
※価格などの情報は取材時のものです。
撮影/吉澤健太 取材・文/佐々木ケイ