積丹半島
いま、大人が飲みたいお酒に出会える場所。
北海道西部・日本海側に位置する積丹(しゃこたん)半島。数々の絶景スポットがありますが、今回は、積丹半島の特有の地形や天候を利用して作られる3つのお酒とその施設をご紹介します。お酒好きな方なら、きっと積丹半島へお酒を飲みに行きたくなるはず。
歴史ある「余市ウヰスキー」
———ニッカウヰスキー余市蒸溜所
「余市」という地名から、ウイスキーを連想する方も少なくないでしょう。日本のウイスキーの父・竹鶴政孝が、ウイスキーの蒸溜所として最初にこの土地を選んで以来、80年以上も余市からウイスキーが作られてきました。
彼がこの地を選んだ理由は、ウイスキーをゆっくりと熟成させる寒冷な気候、雪解け水などの良質で豊かな水があり、ウイスキーの本場であるスコットランドと気候や風土が似ていたからだったそう。
本場スコットランドを彷彿とさせる立派な石造の建物である、「ニッカウヰスキー余市蒸溜所」。まるで異国の地にいるかのような感覚が味わえます。余市蒸溜所の雪景色を見たいと、冬に訪れる観光客も多いんだとか。
ニッカウヰスキー余市蒸溜所を訪れた際には、無料のガイドツアーに参加するのがおススメ。150,000平方メートルに及ぶ、ウイスキーの香りが立ち込める広大な敷地内を周回し、製造工場内まで足を踏み入れることができます。また、ウイスキー博物館内の「ニッカ館」では、余市蒸溜所で製造している約15種類のウイスキーを試飲することも可能です。
売店「ディスティラリーショップノースランド」では、蒸溜所限定のウイスキーも販売中。その他、全国にもファンが多い「シングルモルト余市」など、ウイスキーを数十種類取り揃えているので、ウイスキーファンの方は是非足を運んでみてください。
- ニッカウヰスキー余市蒸溜所について詳しくはこちら
「デキャンタ・ワールド・ワイン・アワーズ」で日本初の金賞を受賞した赤ワイン
———NIKI Hills Winery
昔より豊かな自然のなかで果樹栽培を行ってきた、北海道・仁木町。近年、余市・仁木ワインツーリズムの振興などにより、個人経営のワイナリーが増えてきているのだそう。
そんな仁木町に2015年に誕生した「NIKI Hills Winery」は、ワイン畑や醸造所、宿泊施設、ナチュラルガーデンやフォレストなどが併設されており、またワイナリーツアーなどのアクティビティまで楽しめる複合型施設として、いま全国から注目が集まっています。
様々なアクティビティツアーの中で、最も人気なのが、NIKI Hills のナチュラルフォレストを散策しながら森林浴が楽しめる「ネイチャートレッキングツアー」。約90分間のツアーのガイドを務めるのはなんと、世界的冒険家の舟津圭三氏。
その日のコンディションや参加者に合わせてプログラムやガイド内容を変えてくれるので、体力に自信のない方や小さなお子様との参加も心配ありません。冬場には、透明感あふれる空気の中で、雲の上を歩くような感覚が楽しめるスノーシューハイクもおすすめ。
全11部屋の宿泊施設。一棟貸しプランも大人気。企業の研修などのシーンで利用されています。 お部屋からは、周囲の山々やワイン畑が広がる景色をバルコニーから眺めることができます。
スペシャルVIPルームの室内は、オーナーが選んだこだわりのアンティーク家具も楽しめます。
世界的に有名なイギリス発のワイン雑誌「デキャンタ」が主催する、世界最大のワインコンクール、「デキャンタ・ワールド・ワイン・アワーズ」。日本の赤ワインで初めて金賞を受賞したのが、NIKI Hills Wineryが手掛ける「YUHZOME」です。ツヴァイゲルトレーベを除梗後、果皮と一緒に発酵させ、樽にて約12か月熟成。スパイシーさとカシスのニュアンスを感じられる1本です。
NIKI Hills Wineryで収穫したフルーツを使用した、4種類のフルーツジュースも人気。減農薬で栽培した仁木町産キャンベル・アーリー種のぶどうをそのまま搾った、風味豊かな無添加のジュースです。甘みと酸味がほど良く調和した味わいが特徴です。
- NIKI Hills Wineryについて詳しくはこちら
本場・スコットランドに似た地形、天候の中で作る斬新なクラフトジン
———火の帆
クラフトジンが流行中の昨今、ジンの本場・スコットランドに似た地形、天候である積丹の、厳しい自然のなかで育てるボタニカル(※ハーブやスパイス)を使用し蒸溜する「火の帆」というクラフトジンにいま注目が集まっています。
火を使って余計な雑味を落とすことにより、ピュアな深い味わいが生まれる蒸溜酒は別名・火の酒とも呼ばれています。
積丹半島は、約200万年前に火山活動によって創られた半島であり、毎年7月には最大の祭りである「天狗の火渡り」が行われるなど、火は積丹と強い関係を持ち人々の営みに関わっています。大地の生命力あふれるボタニカルを、火で抽出した積丹のクラフトジンがこの「火の帆」です。
不定期で蒸溜所やボタニカルの畑などを見学することも可能なイベントを実施。大自然の中で力強く育つボタニカルや迫力のある蒸溜所は、一見の価値ありです。
看板商品の「火の帆 KIBOU」は、積丹町産アカエゾマツの深いオレンジの香りを基調に21種類の積丹町産のボタニカルを使用。パッケージに描かれている青い炎は積丹の美しい海の青さをイメージして作られたそうです。
オンラインショップで人気な「火の帆 BOUQUET」と「ピンクトニック」のセット。漢方にもスイーツにも使用されるルバーブの苦味と甘味を引き出した、見た目も可愛いトニックと、冬季限定で19種類のボタニカルを使用し蒸溜した花がテーマのブレンデッド・ジン「火の帆 BOUQUET」は相性抜群。
※価格などの情報は取材時のものです。