長崎県

北松浦半島(佐世保、平戸)

ここがイチオシ!
北松浦半島

西洋と日本の文化の入り混じる街、平戸の絶景を堪能して

南蛮貿易がおこなわれ、日本と世界を繋ぐ玄関口として栄えた長崎県平戸。平戸島は南北が約32キロ、東西の最大幅は約10キロで、県内4番目の面積を誇る島となっています。島内各地には、教会をはじめ異文化の香りを残す観光スポットが点在しています。

そして、歴史的建造物と並んで、見応えあるのが、季節によって表情を変える色彩豊かな大自然。その魅力をお伝えすべく、フリーアナウンサーの前田真里さんと島の周りを一望できる川内峠に訪れました。

川内峠は、標高200メートルの山頂を中心に約30ヘクタールの草原が広がり、周囲には遮るものがなく、大パノラマを楽しむことができる市内有数のフォトスポット。車のCM撮影に何回も使われるほどの絶景です。10月半ばに訪れた前田さんを待っていたのは、一面に敷き詰められたススキ。「風になびくススキの穂が、白い絨毯のようですね」と前田さんも、その景色に癒された様子でした。

平戸の絶景といえば、島の入り口に架かる平戸大橋もフォトスポットとして有名。1977年に開通した朱塗りの橋は、全長665メートル。海上約30メートルに吊られており、空と海の青とのコントラストが美しく映えます。夜になるとイルミネーションが灯り、平戸の瀬を幻想的に彩ります。

「長崎県は島の数が日本一多い県なので、島同士を繋ぐ橋も見どころのひとつ。平戸大橋はこの島のトレードマークになっています。今回は、西日が綺麗だったので、田平町からのアングルで撮影しました」(前田さん)

寺院が並ぶなかに教会が見える不思議な景色

市街地に残る西欧文化と日本文化の混ざり合った街並みは平戸市の見どころになっています。なかでも、平戸市鏡川町にある寺院と教会の見える風景は、その象徴ともいえる場所です。市街地から石畳の坂道を登っていくと、正宗寺、光明寺、瑞雲寺という歴史ある3つのお寺が。瑞雲寺にお参りをしているときに、ふと空を見上げると、遠くの方に教会の尖塔が見えるではないですか。

近づいてみると、高台にあったのは平戸ザビエル記念教会。歴史の教科書でもお馴染みの宣教師フランシスコ・ザビエルは、平戸を愛し、市民から愛された存在でした。しかし、彼らによって広められたキリスト教は戦国時代末期、豊臣秀吉のバテレン追放令によって禁教に。教徒は約300年もの長い間、潜伏キリシタンとして密かに祈りを捧げることを余儀なくされたのです。ようやく禁教が解かれたのは、1873年(明治6年)のこと。その後、カトリックの神父たちが精力的に布教をおこなった結果、信徒の集落に次々と教会堂が建てられていきます。このゴシック様式の教会堂が建てられたのは1931年(昭和6年)。献堂40年には、ザビエル像が作られました。寺院を抜けて、淡いミントグリーンを基調にした「平戸ザビエル記念教会」を訪れると、そんな平戸に息づくキリスト教の歴史が身近に感じられます。

教会といえば、平戸市田平町にある国の重要文化財田平天主堂も立ち寄っておきたい場所のひとつです。この教会は、禁教が解かれたのち、黒島や出津(しつ)から移住してきた信者を中心に造られたもので、巧みなレンガ積みが特徴になっています。八角形のドームに設計された鐘塔や、かまぼこ型に押し出したようなリブヴォールト天井など、その建築には息を飲む美しさがあります。

「重厚感があって、ザビエル記念教会とは別の趣がありますね。建設は信徒の方々の手によっておこなわれたと聞いて驚きました。レンガ、瓦、セメント、木材などは船で運び、石灰には持ち寄った貝を焼いたものが使われたそうです」(前田さん)

念願の“日本最西端の駅”たびら平戸口に

旅の最後に訪れたのは、田平町にある松浦鉄道西九州線の駅たびら平戸口。松浦線とは、佐賀県有田から長崎県佐世保を結ぶ93.8キロの鉄道。この駅は松浦線57駅のうちのひとつで、普通鉄道における“日本最西端の駅”なんです。担当マネージャーであるホリプロ南田裕介さん(アメトーーク!鉄道大好き芸人に出演歴あり)の影響で鉄道が好きになった前田さんにとっては、どうしても訪れたい場所であったようで、駅舎が見えた途端に興奮を抑えられない様子でした。

「たびら平戸口駅は鉄道ファンにとって聖地のひとつ。駅のホームや列車などの撮影はもちろん人気ですが、資料館も充実しているので、あまり興味のない人で十分楽しめる場所だと思います」(前田さん)

駅舎の中に設けられているのが「松浦鉄道たびら平戸口鉄道博物館」。施設は入場無料で、昔の駅員さんの制服や車両の部品のほか、JR松浦線時代の最後の先頭車両のプレートなど珍しい資料も展示されています。

前田さんは鉄道博物館で念願の「鉄印帳」をゲット! 鉄印帳とは、神社仏閣で参拝の証としていただく御朱印を収める御朱印帳のようなもので、鉄道各社の指定窓口で乗車券と鉄印帳を提示し、記帳料を支払うと鉄印をもらうことができます。

たびら平戸口駅を満喫していると、到着の構内アナウンスが。穏やかな秋の日差しに照らされたホームは、えもいわれぬノスタルジーさで満たされていました。駅を発つ列車は、ディーゼルエンジンならではの白煙を上げて徐々に遠くへ、小さくなっていきます。それを見て「今度は列車の旅もいいかもしれませんね」とつぶやく前田さんでした。

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撮影/吉澤健太 取材・文/小石原悠介

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