北松浦半島
和の絶景と自然の絶景を一度に楽しもう
長崎県北松浦半島は江戸時代から残る歴史的な建造物と自然が作る絶景が共存する土地。訪れると一度で両方が楽しめる贅沢をたっぷりと満喫してください。
寿福寺の逆さ紅葉
日本を旅していると飽きないのは四季折々の風景を楽しめるから。春は満開の桜、夏は真っ青な空に立ち上る入道雲、秋は色鮮やかな紅葉、冬はしんしんと降り積もる雪景色。ここ長崎県佐世保市江迎(えむかえ)には、一味違う紅葉が楽しめるスポット「寿福寺の逆さ紅葉」があります。
寿福寺は1583年に「長福寺」として創建され、1635年に現在の場所に移転。長福寺の名が8代将軍徳川吉宗の嫡男”長福丸”の名と重なったため、1717年に現在の寺名「寿福寺」に改められました。
もともと紅葉が美しい庭園のある寿福寺が「逆さ紅葉」を始めたのは2006年から。旧本堂の床に敷いた10畳分のアクリル板に映る紅葉が、庭園の紅葉と相まって、鮮やかな色彩を放ち、見るものを圧倒します。例年、紅葉が色づく11月中旬から11月下旬の間に一般拝観しています。
そして、近年人気が上がってきたのが「逆さ新緑」。4月中旬から4月末までの、生命力あふれる木々の緑がまぶしい時期に、逆さ紅葉と同じく床に映る景色を楽しむことができるんです。「逆さ紅葉」の次は、ぜひこちらも訪れてみて!
<b>寿福寺の「逆さ新緑」</b> <b>寿福寺</b> <b>寿福寺の庭</b>
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江迎本陣屋敷
江戸時代の参勤交代の際に平戸藩主が行きの最初の夜、帰りの最後の夜に宿泊所として利用していたのが「江迎本陣屋敷」です。当時は道中に6カ所の本陣がありましたが、現存するのはここだけ。藩主が使った御成門や御成の間(枕水舎)、そして京都の庭師に造らせたという水琴窟(日本の庭園技術のひとつ)は当時のまま形を残しています。
そして、本陣屋敷の隣にあるのが「もと蔵」といい、造り酒屋で本陣を営んでいた山下家が酒の酵母を育成するために建てられた蔵です。釘を使わずに柱一本で2階まで支える傘型の屋根組みは見事の一言。
本陣屋敷は長崎県指定史跡、もと蔵は長崎県指定有形文化財に認定されています。ともに見学する際は予約が必要なので、事前の問い合わせを忘れずに。
もと蔵では現在も熟練の職人が酒造りを行っています。年に二回、春と秋に蔵を一般開放する<b>「蔵開き」</b>も開催。 ここは藩主専用の部屋で当時の調度品もそのままに。ここから見える庭には<b>「水琴窟」</b>があります。
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川内峠
さて、江戸時代の情緒を楽しんだ後は一転、雄大な景色が自慢の名所をご紹介いたします。
抜けるような青空と広大な大地に続く道を疾走する車…。それを空撮でとらえたCMを見るたびに「海外のどこの国なんだろう」って思いませんか? それ、実は長崎県かもしれませんよ!
真っ赤な平戸大橋を渡って車で15分。長崎県平戸市にある「川内峠」は約30ヘクタール(東京ドーム6.4個分)の広大な草原で、春は鮮やかなつつじ、夏は青々とした草木、秋には黄金色のすすきが一面に広がります。
毎年2月には防火と育成のために「野焼き」が行われますが、バチバチと音を立てながら草原に広がる炎と立ち上る煙は大迫力で、一目見るために多くの観光客が訪れるそう(2021年は関係者のみで行われました)。
川内峠の頂上からの眺めは絶景のパノラマで、晴れた日には東に九十九島、北に玄界灘、西に五島列島、遠くに壱岐・対馬が望める、おすすめの撮影スポットです。
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神崎鼻公園
そして、もう一つの絶景が日本本土最西端の「神崎鼻公園(こうざきばなこうえん)」。東経129度33分、北緯33度12分に位置する神崎鼻は、本土最西端だけあって、沈んでいく夕日の情景は格別です。モニュメントの前にはカメラ台があるので、記念写真も最高のアングルで撮ることができます。
ここを訪れたらぜひ手に入れたいのが「日本本土最西端到達証明書」ですが、本土最南端の鹿児島県南大隅町「佐多岬」、最北端の北海道稚内市「宗谷岬」、最東端の同じく北海道根室市「納沙布岬」の4カ所全ての到達証明書を揃えると、裏面が1枚の「日本本土四極踏破証明書」になるんです。九州で2カ所、北海道で2カ所だから頑張ればコンプリートできるかも!?
到達証明書は佐世保観光情報センターなど7カ所で交付しています。(神崎鼻公園では交付していません)後からメールや郵送でも取り寄せ可能です。 日本本土四極とは「島しょ部を除く北海道、本州、四国、九州における四極」のことで、4枚集めるとA3サイズの大きさに。
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※価格などの情報は取材時のものです。